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借りれなくなるからリスケができない・・・ PDF 印刷 Eメール
2010年 2月 18日(木曜日) 12:34

 先日(2月16日)の日経新聞に返済猶予申請状況が公表されました。この数字は大手6銀行のみの数字ですので、地銀・信用金庫・信用組合などを合わせると、倍以上の数字になると思います。

 新聞を読み忘れたという方やそんなニュースは知らなかったという方のために、公表された数字を転載しておきますので、参考にして下さいね。

 
中小企業

住宅ローン

件数
金額
件数

金額

三菱東京UFJ
4.626
(945)
2.346
(802)
1.878
(2)

316
(0.5)

みずほ
3.282
(830)
2.048
(828)
567
(50)

99
(7)

三井住友
5.320
(540)
2.309
(421)
835
(19)

147
(3)

りそな
2.102
(773)
1.249
(609)
518
(38)

98
(6)

住友信託
13
(4)
11
(6)
59
(0)

8
(0)

中央三井
86
(11)
46
(11)
66
(01)

15
(0.2)

合計
15.429
(3.103)
8.009
(2.677)
3.923
(110)

683
(17)

データ出所:日本経済新聞(2月16日、朝刊)

金額の単位は億円。カッコ内は条件変更に応じた件数・金額
上記の集計期間は法施行(12月4日)~12月末時点

 

このような数字を見てしまうと、パッと見た感じ、すごい件数のような印象を受けますが、実情は“微増”との事ですから、中小企業金融円滑化法が施行されたからといって、たいしたインパクトはなかったように思えます。

でも、「金融機関が返済猶予に応じてくれる」という事をあまり理解していない方々も世の中に大勢いらっしゃた訳ですから、そのような方々に対してのアナウンス効果は若干あったのではないかと思います。

 

ここから先のお話は、リスケをしていない方に対してのお話になります、 すでにリスケ済みの方は次回の記事をお待ち下さいね。

 

しかし、いくら金融機関が返済条件を応諾してくれる法律ができたといっても、中には「今後借りれなくなるから」といって、資金繰りが厳しいにもかかわらず、頑張って約定どおりの返済を続けている会社がたくさんあります。

 

 相談者の方にお会いしていると、「リスケはしたいけど、リスケすると銀行から今後借りれなくなりますよね?そうなるとヤバイから、リスケはしていません。」と答える経営者の方をたまに見かけます。

 

日経新聞の記事の中にも「条件変更を申し込むと追加の融資を断られるのではないかといった懸念が根強い」なんて書いてあるぐらいですから、そのように考えている経営者様はたくさんいらっしゃるのではないかと思います。

 

 確かに、一度リスケしてしまうと、新規の融資はなかなか実行されなくなってしまいます。(可能性は0ではないですが、かなりハードルが高いです)

制度上、「不良債権に分類しなくて良い」なんて書いてありますが、以前にもお話ししたように、実際はかなり厳しいです。

 

 新規の融資を受けるには、約定弁済に戻った後、数ヶ月間の実績を作らない限り、融資を実行されないのが実情です。ですから、「借りれなくなるから・・・」と腰が引けてしまう気持ちはよくわかります。

今後借りれなくなってしまえば、不測の資金ニーズに対応する事が難しくなり、厳しい経営環境におかれてしまうことは痛いほど理解しております。

 

でも、「借りれなくなるから・・・」といって、頑張って返済を続けてしまうと、後々よい結果を招く事はあまり少ないです。

そもそも、「リスケをしたいけど、借りれなくなるから・・・」と考えるようになってしまう状況を、冷静に考えてみて下さい。

 

「リスケをしたい」という事は、すでに資金繰りが悪化してきているからこそ、そのように考えるのであって、約定どおり返済しても、資金繰りになんら問題がなければ「リスケをしたい」などと考える事はありませんよね?

 

事業が黒字で、毎月常に月商の2~3ヶ月分の現金が留保されている状況であれば、「リスケしたい」なんて考える事は無いはずです。

しかし、「リスケをしたい・・・」と考えているのであれば、状況はかなり厳しいはずです。

返済負担もさることながら、事業が赤字ということも考えられます。

 そのような状況に置かれているのに、資金繰りが厳しいのを我慢して、約定どおりの返済を続けていても、後々さらに苦しくなるのは目に見えています。

 

現状で資金繰りが厳しいというのであれば
「借りれなくなるから・・・」なんて悠長な事を考える前に、
 「資金繰りをどのように確保するか?」という観点で、
会社の資金繰りを真剣に考え、これ以上の資金流出を最大限食い止めてください。

 

それに、無理な返済を続けてしまうと、たいていの場合、次のような弊害をもたらす事が非常に多いです。

  • 経営者の役員報酬減額
  • (実質0というケースが多いです。)

  • 親戚・知人から引っ張る
  • 「すぐ返すから」といって借り、返せない事が多いです

  • たまたま目にした怪しいDMに食らいついてしまう
  • 金利がハンパなく高い、いわゆる闇金

  • 大口の取引先の支払いができなくなってしまう
  • 手形を振り出していれば、「不渡り」に怯える事になってしまいます

 あるいは、 資金繰りの危機を察知した有能な社員が真っ先に辞めてしまう事になります。(たいていの場合、有能な社員ほどすぐにいなくなります。悲しいですよね・・・)

上記の項目を見るとゾッとしますよね・・・

 

「うちはそんな事にはならない」なんて思いましたか?

 

そう言って、数ヵ月後、上記のような負のスパイラルにはまってしまったケースを私は数え切れないほど目にしてきました。

 

あなたはそんな目にあいたいですか?

誰も好き好んでそんな目にあいたくないですよね。

ですから、資金繰りが厳しいのであれば、「借りれなくなるから」なんて考えず、素直にリスケするべきなのです。

「借りれなくなるから」なんて先々の事を過剰に心配しても、会社自体が無くなってしまえば何の意味もなさないのですから。

 

 

リスケ期間中に取り組む事

単純に返済を止めただけでは、問題の先送りに過ぎません。リスケ期間中、経営改善に取り組まない限り、資金繰りの厳しい状況は一向に改善されません。

元金の返済がストップしても、金利は払う事になるのですから、金利分だけでも利益を確保しない限り、会社が潰れてしまう事になるからです。

 

ですから、「支払いが減ってとりあえず楽になった。」とホッとせずに、「これからが正念場だ」という意気込みを持って、経営改善に着手して下さい。返済による資金流出が無くなる訳ですから、本業が黒字であれば、資金繰りの問題は無くなるはずです。

 

 

リスケ期間終了後、約定どおりの返済が難しい時は

リスケ期間中、経営改善に取り組んでいても、約定どおりの返済に戻す事が不可能な場合もあります。

そうなってしまうと、強行回収されてしまうのではないか?
という心配事が浮かび上がってくると思いますが、大丈夫です。

そのような時はリスケの期間を延ばしてもらう事で、対応する事もできます。

また、「約定どおりの返済は無理でも約定の○割は返済はできる」
という事であれば、そのように交渉し、対応することも可能です。

 

 

上記のように柔軟な対応ができるのですから、今現在「借りれないから」と考えてリスケを躊躇しているなら、考えを改めた方がよいのではないでしょうか?

 

借りる、借りないなどと言っていられるのも会社があるうちだけです。会社がなくなってしまえば、元も子もありません。

会社が無くなってから「あの時、リスケしておけば・・・」なんて考えても手遅れなのですから・・・

Tags: 倒産回避 | 経済政策 | 資金繰り

 
金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)の改訂 PDF 印刷 Eメール
2010年 1月 12日(火曜日) 19:46

2009年12月4日、中小企業金融円滑化法が施行されましたが、
同日、金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)(以下、マニュアル別冊)が改訂され、公表された日でもあるのです。(即日適用)

 

「中小企業金融円滑化法が施行」というニュースが目立ってしまい、
マニュアル別冊が改訂された事が、目立たなくなってしまいましたが、
実はこの日にマニュアル別冊が改訂されていたのです。

 

約1年前にも(2008年11月)、マニュアル別冊は改訂されていますが、
今回、金融円滑化法を受け、さらなる内容の緩和に踏み切りました。

 

いったいどのような内容になったのか、これからお話していきますね。

金融検査マニュアルとは?

金融検査マニュアルとは、金融庁が金融検査のためにマニュアルとして整備・公表したものです。

分かり易くいえば、「銀行等が融資をする際に守らなければならないルールブック」と説明したほうが分かり易いと思います。

Tags: 経済政策 | 資金繰り

 
中小企業金融円滑化法 - リスケ中に融資を受ける事はできるのか? PDF 印刷 Eメール
2009年 12月 11日(金曜日) 17:53

前回、中小企業金融円滑化法に触れてみました。

本制度が可決・施行されてからというもの、
弊社に、かなりご質問が寄せられました。

そのなかでも、特に

  • リスケジュール中に、融資を受ける事ができるのか?
  • 金利減免は可能なのか?

という上記2点のご質問が数多く寄せられました。 

 

今回のお話は、上記2点のお話と、
新らしい保証制度「条件変更対応保証」についてお話していきますね。

 

リスケジュール中に、融資を受ける事ができるのか?

中小企業金融円滑化法の成立を受け、「リスケジュールをしても、不良債権にならないのだから、融資を受ける事ができるのではないか?」と思っている方がいらっしゃるのではないかと思います。

 

確かに、本制度の概要を読む限りでは、『融資を受ける可能性がある』と受け取る事ができます。

 

不良債権基準の緩和に「経営再建の可能性があれば、不良債権に分類しなくてよい。」と、明言されているぐらいですからね。

不良債権に分類しないという事は、
正常債権扱いという事になります。

正常債権という事は、『融資を受ける事ができる』という事になります。

この文言を読めば、リスケしても融資を受ける事ができる!と解釈されるのではないかと思います。

 

でも、本当に、リスケ中に融資を受ける事が可能なのでしょうか?

Tags: 経済政策 | 資金繰り

 
「中小企業金融円滑化法」が成立 PDF 印刷 Eメール
2009年 12月 02日(水曜日) 15:59

新聞やニュースなどで度々とりざたされていましたから、このブログを読まれているあなたもご存知だと思いますが、11月30日に、返済猶予を含む「中小企業金融円滑化法」が成立しました。

(本法案は12月4日に施行する方針)

今回のお話は、「中小企業金融円滑化法」についてお話していきますね。

 

中小企業金融円滑化法

当初の構想では「強制的に借金返済を猶予する」という、驚きの内容でしたが、結局は、企業からの貸し付け条件変更の申し出に対して、金融機関が可能な限り応じるように要請する「努力規定」に近い内容に落ち着いてしまいました。

 

とはいえ、法律で決まってしまうと、金融機関としてはさすがに無視はできませんから、今後、リスケジュールの対応に関しては、今以上に緩和されるのではないかと思います。

 

実際、各金融機関で対応組織を立ち上げたりする動きも出ていますし、ホームページ上に対応方法などを掲載したりしていますから、当初期待された強制力はないにしろ、ある程度の効果はでてくるのではないかと思います。

 

Tags: 経済政策

 
最近のリスケジュール事情 PDF 印刷 Eメール
2009年 10月 30日(金曜日) 21:04

金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)が改定され、もうじき約1年。

 

あれからリスケジュールの対応は劇的に変わったように思います。
特に、今夏あたりから、如実にその傾向が強くなってきたように感じます。

 

弊社では、依頼があればリスケジュール交渉に経営者様と同行する事があります。 一応、財務担当者として交渉の席に同席させていただく事も多いです。(金融機関の人から、「あんた会社の人間ではなくて、コンサルだろ?」みたいな無言の圧力がかかる事が多いですが・・・)

 

数年前までは、リスケジュールの交渉が長期化するケースが多かったのですが、最近では1回行っただけでOKを貰える事が多いです。

地方ではまだまだうるさく言ってくる金融機関もありますが、数年前に比べたら、対応が非常に優しくなったと肌で感じます。

特にメガバンクなどは、向こうから「リスケジュールしましょう!!」と言ってくれるのですから、とても良い環境になりました。

 

資金繰りが苦しく、銀行融資を受ける事ができないのであれば、迷わずにリスケジュールを断行するべきです。

ここで多少無理してでも支払おうとすると、ろくな事にならないですから、(親戚、友人・知人に借りまくったり、高利の金に手を出してしまったり・・・)借りれないならリスケジュールするべきです。

Tags: 事業再生 | 資金繰り

 
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