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瀬間隆司

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倒産寸前まで追い込まれる人と、うまく回避する人の違い。
2009年 9月 18日(金曜日) 18:10

相談を受けていると、様々なケースを目にします。

様々と言っても、話を掘り下げてしまえば、「資金ショートして、倒産しそうだ」 という事に要約されてしまうのですが、ごくまれに、(25人~30人に一人ぐらいの割合で)

えっ?まだまだ大丈夫でしょ?」

というような方からも、ご連絡いただきます。

 

この段階で連絡してくれると、正直、すごく嬉しいのですが、あまり健全すぎても素直に喜べない自分がいます

「何で私に連絡してきたんだろう???」

という疑問で頭がいっぱいになってしまうからです(笑)

 

決算書を見ても、財務内容は健全だし、かと言って、簿外債務も無いとおっしゃっているし・・・

簿外債務とは:

貸借対照表上に記載されていない債務の総称を言います。

代表例として、保証債務等の偶発債務があげられます。
その他にも、退職給付債務や未払い賞与、貸倒引当金等が貸借対照表に計上されていないか、もしくは、法人税法上の繰入限度額までしか計上されていない ケースがかなり多く、これらも簿外債務に該当します。

 

弊社に連絡してきた理由がさっぱり分からないので、
お話をお伺いしてみる事にしました。

 

「決算書を拝見する限りでは、特に問題が見当たりません。業績推移を見ても、3期横ばいではありますが、営業利益は十分確保しています。減価償却もきっちりと内部留保されているみたいですし、問題が見当たりません。なぜ、私を呼んでくれたのでしょうか?」

 

するとこのようにお答えしてくれました。

 

「いえ、実はですね・・・こちらをご覧下さい。

過去の業績推移から算出した、資金繰り予定です。

このままの営業成績をだせれば、問題は無いのですが、取引先のS社が資金繰りに苦しんでいるという話を耳にしまして・・・

今すぐどうこうという話ではないですが、仮に、取引先の売掛金が回収できなくなったとしても、うちが直ちにどうこうなる訳ではありませんが、もし、そこが倒れてしまうと、○○部門が20%の売上減に見舞われます。

しかし、それでもうちはなんとか大丈夫なのですが、S社が倒れると、S社と取引している知人の会社が今度はやばくなります。

知人の会社とうちの会社が取引しているので、知人の会社が倒れると、利益確保が難しくなってしまいます。そうなってしまうと、○○部門は良くてトントン、悪くてギリギリ赤字に転落してしまいます。

仮に、知人の会社が持ちこたえる事ができずに、倒れてしまったら、S社と同様に、売掛金が未回収になってしまいます。

そうなると、いっきに資金繰りが悪化するので、今のうちに対処法を知っておくために来てもらったというわけです。」

 

全ての話を聞き終えた私は、思わず「ポカーン」としてしまいました。

あまりにもリスク管理が徹底されているので、
驚きすぎて、つい、間抜けなツラを晒してしまいました。

 

このような会社は、まず、苦しい思いをする事が無いでしょう。

 

あまりにもリスク管理が徹底されているので、
「創業してからずっとこのように管理してきたのですか?」
質問してみると、社長はこのように答えてくれました。

 

「実はですね、8年ぐらい前に倒産寸前まで追いやられた事があるのです。

手元資金が0になり、手形不渡り寸前まで追いやられた事があるのです。

不渡りを出してしまったら債権者の方に申し訳ないので、保険金をかけて自殺して、保険金で債権者の方にお支払いしようと考えた事があるのです。実際に保険に入って遺書を書きました。

その時は、放漫経営といいますか、とにかく全てがずさんで、資金管理など全くしておりませんでした。周りの人に助けられ、自殺は思い止まりましたが、不渡りを出しそうな恐怖に駆られてからというもの、2度とあんな思いをしたくないので、それ以来、資金管理は徹底しております」

 

と、説明してくれました。

 

手形不渡りの恐怖という教訓から、資金繰り表の大切さを身に染みて理解されたようで、それ以来、社長が資金繰り表を作成・管理されているようです。

 

資金繰り表を作成して、資金管理を徹底してからというもの、あんな思いをする事は2度と無くなったようです。

 

それはそうですよね、半年前、1年前に危機を予測できるのですから、嫌な思いをする事は無いと思います。

資金繰り表の大切さを理解している人は、倒産寸前まで追い込まれる確率は、極端に低下します。

 

 

一方、「今月にも・・・・・・」という方は、たいていの場合、資金繰り表がありません。

作っていたとしても、1ヶ月後の資金繰り予定か2ヵ月後の資金繰り予定か・・・ その先はほとんど無い事が多いです。

 

面談の際に、決算書を拝見させていただいているのですが、
決算書を見終えた後に「資金繰り表はありますか?」と聞いてみると、ほとんどの方が「えっ。・・・いや、忙しくてなかなか・・・・」と答えます。

仮に、資金繰り表があったとしても、大抵の場合私と会う前に急遽作った資金繰り表が出てきます。

 

「社長、この資金繰り表は、何時作ったのですか?」と聞くと、大抵の場合、  「実は、お会いする事が決まってから、資金繰り表を作りました」と答える方が多いのです・・

 

資金繰り表があれば、もっと早い段階で連絡してくるのがほとんどですから、「来月」とか、「今月」、とか、「3日後」というような方は、資金繰り表を作っていない場合が多いのです。

 

数ヶ月後の経営危機が察知できれば対応策はそれこそたくさんあります。資金繰りにゆとりも出ますし、組み合わせ次第で何でもできます。

 

でも、「来月の支払いが払えない」「今月末の支払いが払えない」となると、打つ手が限定されてしまいます。

 

以前、早ければ早いほど、打つ手は増えるとお話しましたが、早ければ「こういう方法もありますし、こんな方法もあります!」と、説明している私が悩んでしまうぐらい、数多くの対処法がでてきます。

しかし、「来月」とか、「今月」、とか、「3日後」等と言われてしまうと、「これしか方法が残っていません・・・」としかお答えできなくなってしまいます。

 

以前、資金繰り表は大事ですよ!と熱弁したので、きっとあなたは大丈夫だと思いますが、もし、資金繰り表を作っていなければ、すぐに作って下さいね。

 

半年後の資金ショート、1年後の資金ショートが察知できるようになれば、資金ショート回避に向けて動く事ができます。

 

直前になって「金が無い!! どうしよう・・・」と慌てるより、

優良部門は今のうちに切り離しておこう。

新規の融資を受ける事ができるかどうか、感触を掴みに行こう。もし、駄目なら、今のうちに違う調達方法を準備しておこう。と動く事が出来るようになります。

 

眠れなくなるのはあなたです。

 

真綿で首を締め付けられるような息苦しさの中で、
悩み続けるのはあなたです。

 

売上を上げる事を考える余裕が無くなり、
お金の心配ばかりするのはあなた自身です。

 

私はあなたにそんな目にあってほしくありません。

 

そうならないためにも、資金繰り表を作成しておきましょうね!

Tags: 倒産回避 | 資金繰り

 

コメント  

 
0 # 資金ショート対処法前田 2011-03-14 20:42
瀬間さん、はじめまして。私は起業してよう やく1期の決算を終えた新米経営者です。業 種は建設業ですが、なかなか不況業種とあっ て苦戦しています。早速質問ですが、会社設 立後に信用金庫に400万円、保証協会60 0万円の融資を受けました。その際新事業に ての事業計画書を提出し、しっかりと計画通 りに事業を行なうはずでしたが、肝心な設備 (特殊重機)がリース契約が出来ずに(新規 会社の為3年分の決算書が必要なため)通常 の工事下請等を行なわざる事態になり、キャ ッシュフローが大きく計画と変わってしまい ました。年度末に下請した工事も、最終支払 日までに業者支払や人件費を立替して手元に はわずかなお金しか残りませんでした。
融資の支払額は毎月冒頭での2件で10万円 です。
去年の10月に保証協会に実父の土地・建物 を担保設定し追加融資を受けました。その分 の支払が毎月5万円です。あとリース料(パ ソコン・ソフト・車両)が合計で13万円) 総額で固定支出が30万円となります。
もう既に、公共工事もほとんど終わり下請の 仕事もなく民間営業で4月以降頑張っていけ るものはあるのですが、内部留保金なくどう しようかと日々悩んでいます。何とか再度融 資を200万円追加融資を受けたいと考えて はいますが、どのように事を進めたらよいか と考えるばかりでなかなか知恵がでません。 良いアドバイスがありましたら宜しくお願い 致します。
追記ですが、去年10月に融資を受けた30 0万円は本来なら調査機の導入及び運転資金 でしたが、下請工事中にそちらに使わざる状 態になってしましました。
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0 # 返信:前田さま瀬間 隆司 2011-03-17 16:42
多忙につき、返信が遅くなってしまい、申し 訳ございません。
早速ですが、コメントを拝見いたしました。

せっかく借入状況や、支払状況等、かなり細 かく記載していただいたのですが、内容的に 、月次試算表(1期目との事ですので)、資 金繰り表を見てみないとなんとも言えません

あと、上記資料と別に、事業内容をもうちょ っと踏み込んでみてみる必要もあると思いま す。

踏み込むべき事業内容とは、具体的には下記 の2つです。
・利益率(完成工事高に対する原価率は何% か?)
・売掛・買掛サイトの把握
金融機関への返済も大切ですが、この部分を 正確に把握する事が非常に重要です。


なぜ、これらの部分を把握しなければならな いのか?

そもそも、利益が出ているのであれば、支払 サイトに気を付けていれば、お金は回ります 。創業当初1000万円近い借入を起こして いるのですから、これだけ気を付けていれば 、お金がなくなるという事は考えにくいです

ですので、いかに融資を受けるのか?という 事よりも、先ほど上げた2点をまずはしっか りと把握する必要があるのです。これらを把 握せずに、金融機関へ融資を申し込みに行っ たとしても、全く同じ指摘を受ける事になり ます。

これらを把握せずに融資を申し込んでしまう と、正直、あまり良い印象は与えないのでは ないかと思われます。
ですので、この部分をきちんと把握する必要 があります。

引用:
追記ですが、去年10月に融資を受けた30 0万円は本来なら調査機の導入及び運転資金 でしたが、下請工事中にそちらに使わざる状 態になってしましました。


基本的にやってはいけない事だと思いますが 、運転資金でも使用する旨を融資申し込み時 に金融機関に伝えているのであれば、きちん と説明すれば、問題は無いでしょう。

放置はマズイですが、なぜ、全ての資金を運 転資金として流用してしまったのかをきちん と説明する必要があります(後々のためにも 、必ずやらなければなりません。)。
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0 # 有難うございます。前田 2011-03-17 20:08
ご回答有難うございます。今後指摘のあった 利益率特に試算表をしっかり管理していきた いと思います。潤沢な資金がこのような状態 になったの受注件数も少なかったのもありま すが、以前代表取締役を行なっていた会社に 、補填しないといけない事態が起こったのが 、大きな要因だとわかったています。
短期間ですが、代表取締役が2社兼務の時期 がありました。
今後を何とかしようとは思っていますが、や はり諦める事も考えた方がよいのかとか思っ ています。
本当に貴重なアドバイス有難うございます。
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