信用保証協会の代位弁済-代位弁済の流れと今後の返済について解説

信用保証協会へ代位弁済されるとどうなるのか?と心配している方が非常に多く見られますが、正直、そこまで過剰に心配する必要は全くありません。心配する必要のない理由の一つに、「代位弁済がきっかけで会社が倒産した」という話を聞いた事が無いからです。

また、「代位弁済されて資金繰りがさらに苦しくなった」という話も聞いた事がありません。むしろ、代位弁済をきっかけに、資金繰りが劇的に改善されるケースが多いです。

いったいなぜ、代位弁済されると資金繰りが改善するのかこれからお話していきます。

代位弁済とは

代位弁済とは、信用保証協会の保証付き融資を受けて返済ができなくなった場合に、あなたに代わって保証協会が金融機関に対し、借入金の返済を肩代わりする事を言います。100%保証の融資であれば全額、80%保証であれば、80%弁済されます。

代位弁済の流れ

代位弁済の手続きが行われると、債権者が銀行から保証協会へ変わりますので、銀行への返済義務は無くなりますが(保証割合80%の場合、返済義務は残ります)、債権者が銀行から保証協会に変わるだけなので、トータルの残債に変化はなく、債務は残り続けます。

従って、代位弁済以降は保証協会に返済する事になります。

これが代位弁済と呼ばれるものです。

関連記事

代位弁済後の出口戦略はどのような選択肢があるのか?

2013.12.19

信用保証協会-求償権消滅保証(代位弁済された求償債務を消滅させる保証制度)

2013.05.31

信用保証協会の債権放棄-時効により、実質的に債権放棄となるケースがある

2013.05.31

信用保証協会の債権放棄-信用保証協会が債権放棄に応じる事はある?

2013.05.31

 

代位弁済の流れ

代位弁済されると、信用保証協会から求償債務を取得したという内容の通知がきます。その後、保証協会サービサーから「今後の返済について相談したい」という内容の書類が届きます(電話連絡の場合もあります)。

保証協会サービサーから連絡があったら、今後の支払い方法について交渉する事になります。通知が来ると驚く方もいますが、必要以上に不安に感じる事はありません。現況をきちんと説明し、前向きに交渉すれば良い結果を出す事が可能です。

一括弁済という文言が記載されても気に病む必要は無い

代位弁済されると信用保証協会から一括返済を求められますが、これは挨拶みたいなものですから、気にする必要は全くありません。

そもそも、銀行へ返済できないから代位弁済されたの訳ですから、そのような状況で一括返済などできる訳がありません。信用保証協会の担当者もその事は十分理解していますから、そんな事でいちいち気に病む必要はありません。

一括で返済できないのですから、当然、返済の交渉は分割払いでの交渉となります。 分割払いの交渉ですが、「月々これしか払えません」というような感じで、できる限り低い金額から交渉して下さい。

なぜなら、資金繰りが苦しくて返済が行き詰まり、銀行から保証協会へ代位弁済された訳ですから、支払えるギリギリの金額を提示してしまっては後々苦しくなるのは明白です。そこで無理して背伸びする必要はありません。ですから、負担にならない金額を提示し、交渉に当たった方が良いです。

 

代位弁済は返済減額のチャンス!

信用保証協会へ代位弁済されたら、一見ピンチだと思えるかもしれませんが、これはチャンスでもあります。なぜなら、「事業を継続していくので、頑張って多く支払えるように 経営を立て直していきます」という事をアピールする事により、信用保証協会が協力してくれるケースがほとんどだからです。

何事も交渉次第で、資金繰りを楽にする事はできるのです。

実際どれぐらい資金繰りが楽になるのか、気になるでしょうから、ここで実例を紹介したいと思います(私の家のケースで)。

まずは、下記記事をご覧下さい。

保証協会の代位弁済(求償権残高のお知らせ)

2013.05.31
ご覧頂ければ分かると思いますが、1億8千万円代位弁済されています(元本は1億2.5千万程)。

1億8千万円もの金額が代位弁済されると、月々の返済額はいくらだと思いますか? 100万円?50万円?20万円?資金繰りが苦しいという前提だから10万円?

さて、正解は…月々2万円です。

1億8千万円の借入金に対する月額の支払いは月々2万円。倒産寸前の時は1万円にしてもらいました。

嘘つけ!
そんな事あるわけないだろ!
と思いましたか?

でも、まぎれもない事実なのですから、仕方ありません。だって払えないものは払えないのですから、仕方ないでしょう。どう逆立ちしてもお金など無いですし、お金がどこからか沸いて出てくる訳でも降ってくる訳でもないのですから、払いようがありません。

無い袖は振れないのです。

余談ですが、日本政策金融公庫(旧国金)への残債が約900万円あったのですが、900万円の支払いも月々1万円。1億円以上の債務と同額というところがなんとも言えませんが、お金が無くて払えないのですから、そうするほかないのです。

まあ、私の家のケースでは、保有資産の全てが担保でガチガチですから、保証協会は取るものが何も無いという状況での支払いです。ですからこのような金額でも大丈夫という訳なのです。

資産と呼べるものは何一つありません。自宅、工場、遊休土地、担保でがんじがらめです。 決算書に工場の設備として資産が計上されてはいますが、同業者以外の人から見たらただの鉄の塊です。取り外すだけでもお金がかかりますし、取り外したところで買い取ってくれるかどおうかも分かりません。

このような状況であれば、残債がいくら残っていようが交渉は楽です。そもそも取りようが無いのですから、何も考える必要がありません。

 

ただ、借りたお金は返すのが筋だと思いますから、現状でできる範囲でお金を返せば良いと思います。ここで無理する必要はありません。「今は資金的に厳しいからこれしか払えませんが、業績が回復すればもっと返せるようになります!」 というスタンスで十分です。必要以上に気張っても、気に病んでも仕方ないですからね。

資産があれば仮差押され、競売にかけられてしまう恐れもありますが、このようなケースであれば、払えるだけ払えば十分です。

 

資産がある場合でも大丈夫なの?

資産がある場合でも、交渉次第で何年も待ってくれます。(2017年現在、交渉しても担保処分ありきで話が進みます。ですから、任意売却、リースバック等の手法を検討する事になります)要はあなた次第という事です。 相手は極大回収が至上命題です。極大回収ができるような青写真をあなたが描き、それを熱心に説明したら相手はどう思いますか?

キーワードは「熱意」と「誠意」です。諦めさえしなければ道は開けます。 もし、代位弁済されたら、この2つを持って交渉に挑んで下さい。

そもそも競売をかけるにも費用がかかります。無料で競売を申立てる事はできません。 ですから、少しづつでも払っておけば「すぐに回収しよう」というようになる事は少ないです。(2017年現在、交渉しても担保処分ありきで話が進みます。ですから、任意売却、リースバック等の手法を検討する事になります)

「少しづつでも回収して、後々しっかりと返してくれるようになればウチが困る事は無い」 と思わせてしまえばあなたの勝ちです。

どうでしょう、チャンスだと思いませんか?ピンチとチャンスは表裏一体です。どんな時でも諦めずに頑張りましょうね。

気に入っていただけたらシェアお願いします。

ピンチを切り抜ける資金繰りノウハウ
今なら期間限定で無料公開中!

資金繰りノウハウやメールセミナー、今まで執筆した原稿、ブログのコメント欄に書き込まれた質問等々、期間限定で全て無料でプレゼントします。

ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている