ABL(売掛債権担保融資)に特化したファイナンス会社との情報交換につきまして

先日、ABL(売掛金担保融資)に特化したファイナンス会社の社長と情報交換を実施致しました。その際、いろいろ参考になるお話をお伺いできたので、シェアしたいと思います。

 

売り掛けの評価方法について

大口取引先があるよりも、小口の取引先がたくさんある方が評価が上がります。

例えば、1社との継続的な取引が毎月3000万円あるよりも、1社あたり300万前後の売上が10社ある方が、売掛債権としての評価があがります。

実際の融資審査となると、まず、取引先の数(継続取引が前提)を聞かれます。
※10社以上あると望ましいです。

ここがクリアとなったら、次は、反対債権の有無を調べます。
(相手方に対してこちらも債務を負っている場合)

仮に、月商1億円の企業がABL(売掛債権担保融資)を申し込んだと仮定します。月商1億円のうち、反対債権が5000万円あった場合、売掛評価は5000万円となります。

その5000万円の8掛けにあたる4000万円を融資実行するというイメージです。

 

持ち込まれる案件に対して、どれぐらいの確率で融資実行に至るのか。

概ね2割程度との事でした。

一見するともの凄く少なく感じると思いますが、まあ、銀行融資ができない企業がほとんどなので、その点はかなり慎重に審査しているようです。中には金融事故扱いになっている企業もあるため、必然的に厳しくならざるを得ないとの事でした。

ただ、売掛債権を登記する事になり、回収リスクをヘッジしている事を考慮すると、できれば、厳しくしたくないというジレンマがあるようです。

 

銀行がABLを取り組んでいるが、実際はどうなのか?

金融庁はABL(動産・売掛金担保融資)の積極的な活用を推進するよう、金融機関に通達しているが、ずばり、ほとんど融資を実行していないとの事。

金融庁 ABL(動産・売掛金担保融資)の積極的活用について

 

全く実行していない訳ではなく、ちょこちょこ事例が銀行のウェブサイトに記載がありますが、あれは非常にレアケースであり、DIPファイナンスに近い形で融資したり、シンジケートローン(協調融資)で融資をしていたり、売上規模が数十億単位の会社しか、実施していないようです。

それも事例は非常に少ないとの事。

中小企業が相談しても、非常にハードルが高い印象を受けました。
※ハードルが高いどころか、相手にされないような印象を受けます。

やはり、イザという時のノンバンクですね。

 

もし、返済できなくなった場合、直ちに取引先から回収するのか

取引先からの入金が遅れてしまい、返済が出来なくなってしまった場合、直ちに取引先へ行かれてしまうのかというと、そういう事は基本的にやらないとの事です。前もって、事情を説明してもらえれば、返済を待つとの事でした。

事情の説明が無いと、取引先から回収するしか手立てがなくなるとの事です。

一番最悪なのは、債権の登記をしているにも関わらず、第二会社などの手法を使い、取引先の入金口座を変えてしまうという輩も過去にいたようです。こういった不誠実な経営者に対しては、厳しい姿勢で回収すると言ってました。

 

融資実行するかどうか悩んだときは

最後に私の方から質問させていただいたのですが、融資を実行するか、謝絶するか、悩んでいる時、どういった基準で判断するのか質問してみました。

「融資実行するか謝絶するか悩んだ時、最終的に経営者の事業に対する熱意をみます」

との事でした。

 

融資審査の最終段階で、社長が経営者と面談するようなのですが、その際に、

「絶対に潰さない!」
「なんとしても生き残る!」

という経営者の事業に対する熱意を見て、最終判断を下すと言ってました。

非常に有意義な情報交換ができ、大変感謝しております。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている