リスケジュール中の新規融資を可能にした「条件変更改善型借換保証」

リスケジュール中の銀行融資を可能にした「条件変更改善型借換保証」という保証制度があるみたいだけど、具体的にどのような保証制度なのかな?

ウチでも利用可能ならぜひ検討してみたいから「条件変更改善型借換保証」について詳しく知りたい。

この記事では、こういった疑問にお答えします。

目次

リスケジュール中の融資を可能にした条件変更改善型借換保証とは

「条件変更改善型借換保証」は、リスケジュール中の企業に対し、真水(ニューマネー)の追加や借入の一本化を可能にした保証制度となります。

「条件変更改善型借換保証」の詳しい内容については、中小企業庁のサイトで資料が配布されていますので、そちらをご確認下さい。

参考リンク中小企業庁:中小企業・小規模事業者への資金繰り支援を強化します~本日から一部制度の運用を開始します~

保証制度の目的

経営者に経営改善の意欲があるのに、リスケジュールしてしまったがために前向きな融資を受ける事が困難な中小企業・小規模事業者を対象に、リスケジュール中の既借入金(保証付融資)に対して新たな保証付融資に借り換える事によって、真水(ニューマネー)の追加を可能にした、資金繰り支援策です。

保証制度の概要

「条件変更改善型借換保証」の概要は次のとおりです。

保証期間

15年以内(据置期間1年以内を含む)

計画策定等

  • 返済条件の緩和に至った経緯等の状況説明書を作成すること
  • 金融機関及び認定経営革新等支援機関の支援を受けつつ、事業計画を策定すること
  • 策定した事業計画の進捗報告を行うこと

保証料

  • 信用保証協会の所定料率

保証割合

  • 責任共有制度の対象(8割保証)

取扱開始日

  • 平成28年3月1日

条件変更改善型借換保証を受けるためにやるべきこと3つ

条件変更改善型借換保証を受けるために、企業がやるべきことは下記3つあります。

  • 状況説明(現況報告、窮境に陥った原因等)
  • 金融機関・認定支援機関の支援を受けながら事業計画策定
  • 策定された事業計画の実行と進捗状況の報告

上記のとおりです。

状況説明(現況報告、窮境に陥った原因等)

条件変更改善型借換保証を依頼するにあたり、まずは状況説明が必要となります。現況(業績や資金繰り状況など)や窮境に陥った原因を把握し、書類に纏めておきましょう。

状況説明の部分については、リスケジュールを依頼した際に提出している経営改善計画書に記載していると思いますので、時間をかけずにまとめられると思います。

金融機関・認定支援機関の支援を受けながら事業計画策定

条件変更改善型借換保証を受ける際、金融機関や認定支援機関の支援を受けながら事業計画を策定する必要があります。

事業計画を策定する時のポイント

事業再生計画を策定する際、「借入金は15年以内で返済する」というのがメルクマークとなる事が一般的です。

金融機関・認定支援機関等の第三者機関が関与して事業計画を策定する訳ですから、「当該企業がこの保証を受ける事により、既借入金は15年以内に完済できる」という計画を求められることになります。

計画を策定する際、当然、借入金だけでなく、法人税等を含めた返済可能な金額を試算して、返済可能かどうか考慮する必要があります。

欠損金がたくさんあれば、資金繰りにある程度余裕を持たせた計画を策定できると思いますが、欠損金が無いと税引き後利益で返済しなければならなくなるため、この辺は慎重に策定する必要があるといえます。

策定された事業計画の実行と進捗状況の報告

条件変更改善型借換保証を受けるにあたり、策定された事業計画の実行と進捗の報告を行う事になります。

事業計画の策定は時間がかかりますが、進捗状況の報告は企業側の負担は軽微だと思いますので、この辺りは問題無いと思います。

保証を受ける事ができて真水が入れば営業に集中できます。

まとめ

以上、リスケジュール中の新規融資を可能にした「条件変更改善型借換保証」について解説しました。

「条件変更改善型借換保証」は、一般的な借入期間と比較すると返済期間が15年(据置期間1年以内)と長いため、月々の返済負担は通常の借入の半分程度の返済で済みますから、資金繰りに寄与すると思います。

また、信用保証料が0.45~1.90%と、一般保証(普通保証)と同じ利率ですので、この点から見ても借入条件は良いと言えます。

「リスケジュール中の企業に対する融資」という、金融機関からしたらリスクの高い融資に一般の利率を適用させるのは、融資先企業に対して協力的であるといえます。

リスケジュール中だけど資金が必要という方は、「条件変更改善型借換保証」の利用を検討してみると良いかと思います。

ちなみに、「条件変更改善型借換保証」の他にもリスケジュール中でも融資を受ける事ができる保証制度があります。

以下の記事で解説していますので、参考にして下さい。

また、リスケジュール中でも可能な資金調達方法について、以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも参考にして下さい。

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