「もう、破産するしか方法が無いのか」と、 自己暗示をかける方が少なくない件

先週の土曜日に、家族で軽井沢にでかけたのですが、(ウチから車で20分弱なので、 軽井沢へは頻繁に行きます。)アウトレットモールに着いたと同時に先日お会いしたご相談者さまから電話がありました。

「いろいろと自力で手を尽くしましたが、これ以上はどうする事もできないので、周りに迷惑をかける前に破産しようかと思います。」

軽井沢のアウトレットモールで休日を楽しむ観光客をよそに、電話口からはご相談者様の憔悴しきった声が聞こえてきます。

 

ご相談者様のお悩みの原因をかいつまんでお話すると、次のとおりとなります。

  1. 来月(6月)の手形が確実に決済できない。
  2. ジャンプは不可能と言われた(顧問の方に)
  3. 破産をするタイミングは今が最良と言われた
  4. 私から聞いたアドバイスは実現可能性が非常に低いと顧問の方に言われた

この話を聞いている時は、頭の中では「またか・・」と思いましたが、破産の話に乗らせるわけにはいかないので、今、決断しようとしている事が如何に無意味なことなのか、ゆっくりと丁寧に説明しました。

 

まず、手形が決済できないのはこれ以上はどうしようもないので、「無理して金を引っ張るのであれば、ジャンプした方が良い」という事をしっかり理解してもらいました。

当初、親戚から金を引っ張ってくるという事を言ってましたが、額が小さくないため、いくら親戚とはいえ、個人に負担を負わせるのは重すぎるので、それは止めるように諭しました。

決済できないので、ジャンプする他無いのですが、今までジャンプをした事がないので、ジャンプする際のマナー等をレクチャーさせて頂きました。

ここまでは、お会いした際にある程度お話ししてあったのですが、問題はここからです。

一連のアドバイスを実行する前に、顧問の方に同様の問題を相談したら、次のような回答をされたのです。

 

「そんな簡単にできるはずが無い。ジャンプなんて無理だから、不渡りは不可避だ。それに、そんな事をしても、問題の先送りにしか過ぎないから、いっその事、破産した方が良い。

今なら破産手続き費用が手元にあるから、手続きをするのに最も良いタイミングである。早く見切りをつけて、破産しなさい。

この経営状態ではどのみち倒産するのだから、手元に手続き費用があるうちに、意思決定した方が良い。」

 

顧問の方にこんな事を言われ、気持ちがグラグラ揺れてしまい、「この先どうしたらよいのか?」という事で再度電話があったという訳なのです。

内容的に破産する必要なんて全くないのですが、相談したところが良く無かったのか、破産手続きを申し込むよう、営業をかけられ、混乱してしまったのです。

 

破産するしか方法が無いと、自己暗示をかける方が少なくない。

ちなみに、こういう例はこの仕事をしているとよく耳にしますし、実際、よく相談を受けます。

「いろんな方に破産しろと言われました」なんて、聞かされるのはしょっちゅうです。なのでこういう方にお会いした場合、いつも軽い感じで「これぐらいで倒産なんてしないですよ(笑)」「これで倒産したら、赤字決算を出している中小企業のほとんどが倒産しちゃいますよ(笑)」と、冗談交じりにお話します。

 

ここで、「そんなもんなのか(笑)」と、リラックスしてくれる方は、たいていの場合でなんとかなるのですが、深刻に考えすぎて、冗談にピクリとも反応しない方は、悪い方悪い方へと考えてしまい、気が付けば「破産するしか方法が無い」と、自己暗示のように決めつけてしまい、破産して楽になろうと考えてしまうのです。

 

私は一貫していつも言うのですが、破産っていつでもできるんです。ですから、タイミングなどありはしません。破産なんて、したい時にすればいいのです。

それが明日なのか、来月なのか、来年なのか、5年後なのかは個人の自由です。

それに、まとまった金が無くても破産はできます。破産なんて何時でも好きな時にできるのですから、やれる事をやりきって、本当にどうにもならない時に、最後の手段としてやればいいのです。

中途半端に破産すると、後悔しか残りません。後悔しないよう、やれる事をやりきったうえで、検討すればよいのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている