事業再生を考えるタイミングは何時なのか?

よく、「事業再生を考えるタイミングは何時ですか?」と聞かれる事があります。

「今でしょ!」と言いたいところですが、これについては一応判断基準というか、判断となる目安があります。それは、借入金です。

事業再生を考えるタイミングは借入金を見れば分かる

借入金の状態を見れば、非常に分りやすいかと思います。では、具体的に、どのような状態が目安となるのでしょうか。

具体的には下記のいずれかです。

  1. 借入金額がほとんど減らない
  2. 短期貸しの残高が多い

①、②のダブルだと、かなり危険水域だと思います。

なぜこの状況だと、事業再生を考えなければならないのか、具体的に解説していきますね。

1. 借入金額がほとんど減らない

決算書を見たら一目瞭然ですが、前期の貸借対照表と比較して負債総額に変化がなければ、これに該当すると思います。

基本的に、約定どおり返済していれば、残債はどんどん減るはずですから、決算書の負債総額は前期と比較すると減少しているのが通常です。設備投資等で借入を起こしていれば話は別ですが、期中に設備投資等を行っていなければ、負債総額は減っているはずです。

前期と比較して負債が減っていないという事は、期中にハネ資金(折返しの融資:返済用の融資)を借りてる訳ですから、返済総額に変化が無いのです。

ハネ資金がどうこうという事は無いのですが、この状態が続くと何時、ハネ資金がストップするか分りません。赤字決算の時点でハネ資金を断られる可能性が非常に高いです。

融資を断られても、即座にリスケジュールをお願いすれば問題ありませんが、その時点で資金的な余力が無くなりますので、「事業再生を考えるタイミング」としては、正直なところ良くは無いと思います。

今、金融機関が貸してくれていたとしても、返済原資(税引き後利益+減価償却)よりも、返済金額が上回っているような状況であれば、それは事業再生を考えるタイミングだと思います。

2. 短期貸しの残高が多い

短期貸しの残高が多いと「一括で返して欲しい」と言われるリスクを常に抱える事になります。

これはけっこう多いのでは?と思いますが、返済を強要され、資金が用意できなければ「約定どおり返済している長期借入金も事故扱いにされてしまう」というリスクを抱えることになります。

リスケジュール交渉が難航するケースとして、短期貸しの残高の多さがあげられます。

負債の内容が長期借入金で、信用保証協会の保証つき融資であれば話は簡単なのですが、プロパーで短期の残高があると、「これだけ先に返済して欲しい」とか、「○月に入る売掛金を返済に充当して欲しい。短気を返済して貰えればすぐに新規の融資を出すから」等と言って、回収するだけしてしまい、いざ、融資のお願いをしても「本部決済が下りなかった、申し訳ない」と謝絶されるケースが少なくありません。

ですから、短期貸しの残高が多い状態であれば、事業再生を考えるタイミングなのではと思います。

 

まとめ

前述の①、②のどちらかに該当するようであれば、事業再生を考えるタイミングとしては最も良いタイミングなのではないかなと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている