不満を抱えたまま会計事務所と付き合ってもロクな事がない件

バッシングが来そうなタイトルですが、最近、立て続けにこの類のお話を経営者の方から聞いたので、あえて書いてみました。

以前、会計事務所との付き合いについて、お話しさせて頂きました。

お話の内容は、きちんと仕事をしてくれている会計事務所に対して、顧問料を値切るような事は、控えた方が良いですよ!というお話です。

顧問税理士や会計事務所とうまく付き合う3つの解決策

2013.07.03

でも、きちんと仕事をしてくれない会計事務所はその限りではなく、我慢せずに、さっさと変更した方が良いです。これはできるだけ早く決断した方が良いでしょう。

こういう話をすると、「変更するタイミングは?」というご質問等を頂くのですが、タイミングなんてものは必要なく、重要なのは「思い立ったらすぐ」です。

なぜ、こんなに力説するのかと言いますと、最近、立て続けに微妙なケースを目にしてしまったからなのです。

 

今日、ご相談に来られた方のケースは特にひどかったです。

遠方から新幹線で東京までご足労いただき、面談させていただいたのですが、ヒアリングを実施し、財務書類を拝見させて頂くと、もの凄く不自然な状況が目に入りました。

「資金繰りが厳しい」という事で、ご相談頂いたのですが、決算書を見ると現金・預金が多いのです。

「あれ?月商の倍以上現金がけっこうあるな。○月に資金ショートとすると言っているけど、数字上、辻褄が合わない。」というのが第一印象でした。

 

具体的な内容は次の通りです。
毎期、決算書上の現金・預金が○百万円積み上がっていくが、実際は現金が減っている。
でも、現金・預金は毎期、確実に数字が増えている。
税理士も原因が分からないので、仕方なしに毎期、計上してしまっている。
最近、数字の増え方があまりに不自然なので、社長貸付金に振り替えてしまった。
※実際は会社から借りていない。

 

この話を聞いた時、絶句してしまいました。
というのも、この数字の振り替えは、最悪の対処法なんです。

これをやってしまうと、取引行から「会社から社長に貸し付けたお金は、いったい何に使ったのですか?」と不審を抱かれてしまいます。

 

結果、取引行に融資の相談に行っても、
「役員貸付金の資金使途は?」
「現金・預金があるのに、なんで資金繰りが厳しいの?」
「社長が使った分を会社に戻しなさい」
(実際は一円も手を付けていない)
という、出来事が起こってしまうのです。

社長のお話を聞いたら本当に気の毒で、とても言い難かったのですが、黙っている訳にもいかないので、「このような決算処理をすると、資金調達の難易度がものすごく上がります」とお伝えしました。
※マトモな金融機関に相手にされないですよ。

 

これはかなり極端な例ですが、似たような例は非常に多いです。

よくあるのが、中途半端な決算書対策をしてしまった事が原因で、金融機関から借りれなくなったというケースです。こういう事を平気でしてしまう会計事務所と我慢して付き合いを続ける必要は無いと思うのです。

なので、こういったお話を聞いてしまうと「すぐに顧問を変えた方がよいですよ」とお伝えするのですが、大抵の場合で難色を示されてしまいます。

 

なぜ、契約解除をしないのか、理由を聞いてみると、次の3つの回答が返ってきます。

  • 期中に顧問を変えたら不安
  • 長年付き合いがあるから言い難い
  • 紹介してくれた方の手前、解約し難い

特に多いのが「長年の付き合い」で、これが非常にやっかいです。

付き合いも大事かもしれませんが、そのような事を言っていると、どんどん取り返しのつかない事態に発展する恐れも出てくる訳です。

 

会計事務所をコロコロ変えるのは正直、お勧めできませんが、不満を抱えたまま、我慢してまで付き合う必要は無いと思っています。

結構、「税務調査時の対応が納得いかない」というお話は耳にするのですが、今回のような例は最悪です。分かっていない方に仕事を頼んでいるのも問題ですが、この状態を放置してはいけません。

付き合いを大事にされるのも結構ですが、その付き合いが原因で会社が潰れたら、元も子もないという事を頭の片隅にでも入れておいて下さい。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている