雇用調整の際に押さえておかなければならない3つのこと

事業再生を決断する際、必ずと言っていいほど向き合う事になる問題。
それは、従業員の解雇です。

 

資金繰りが厳しくなってくると、様々なコストカットに着手する事になると思いますが、従業員の給料や処遇に関しては、長年苦楽を共にしてきた情があるため、なかなか着手できない方が少なくありません。

経営者の方からヒアリングしていると、「限界までコスト削減したので、これ以上、カットするものはありません。これ以上となると、後は、人員削減しか・・・」というお話を聞く事が多いです。

雇用調整は最後の砦ですね。

 

長年苦楽を共にしてきた従業員の方の肩を叩くのは心苦しい事だと思います。

雇用調整に手を付けないと、資金繰りがままならない状況という事であれば、従業員を解雇するのもやむなしだと思います。従業員に対して「解雇」と宣告するのは言い難いでしょうし、できれば、解雇はしたくないかもしれません。とはいえ、この状況を放置しておくと、会社全体の資金繰りに波及するため、解雇に着手しなければならないと思います。

 

従業員を解雇するためのコツ

単純に従業員を解雇しても、その後、上手く行かない事が多いです。従業員を解雇する際は、一人一人面談を実施する事がコツです。

面談の際に下記事項をお話すると良いかと思います。

  • 給料が今よりも下がる可能性がある
  • 今辞めるのであれば、退職金を払えると伝える(あくまで払える場合です)
  • 会社の資金繰りが苦しい中、頑張る気概があるかかどうか

これらを慎重に確認しつつ、「これ以上この会社で働けません」となれば、その際に解雇するのが妥当な方法です。

要するに、従業員に「退職をしたほうが良さそうだ」と思わせるのがポイントです。

 

このような説明をしても、

「給与が安くても、社長についていきたい」
「会社再建に協力したい」
「会社を良くするために、頑張りたい」

という気概を持っている従業員がいたら、解雇を保留し、検討しなおせば良いと思います。

 

残ってくれる従業員はどうすべきか?

「給料が下がっても、会社再建に協力したい」と申し出てくれた従業員を継続雇用する際、気をつけなければならない事があります。それは、モチベーションの管理です。

面談の際に「頑張ります!」と言ったとしても、モチベーションを維持できなければ、足手まといになる可能性が出てきます。ですから、仕事へのモチベーションを今まで以上に高く保ってもらわなければなりません。

そのためには、具体的にどのようにすれば良いのか?

 

それは、社長が従業員を鼓舞するような事を直接伝えなければなりません。

  • 今の面子は少数精鋭だ。会社再建に力を貸して欲しい
  • 会社再建を諦めずに取り組もう
  • 会社を良くする為の意見を私(社長)や上司に遠慮せずどんどん発言して欲しい!

等という感じで、残った人員は少数精鋭であるという認識を従業員に持たせ、自主的に会社再建に関わってもらうことが重要です。

 

従業員を解雇すると仕事が回らないと二の足を踏んでいる場合

従業員を解雇すると仕事が回らなくなる為、解雇出来ないという経営者の方がいますが、このような場合、考え方を変える必要があります。

従業員がいないと仕事が回らないという事でしたら、「人が減った際に、仕事を回すにはどうすればよいのか?」という事を考えなければなりません。

例えば、「5名いないとこの仕事は絶対に回らない」というような場合、3名で回すにはどうしたらよいか?という事を徹底的に考える必要があります。

考えていくうちに、「3名ではどう考えても無理だが、4名ならなんとかやれそうだ。」

「徹底的に効率化を図れるようにシミュレーションしたら、3.5名の仕事量という事が分かった。足りない0.5人分の仕事量については、他の部門から手伝ってもらうか、若しくは、さらに効率化を図れるように徹底的に改善していく。」という事を考え抜くと、大抵の場合でなんとかなるものです。

 

事業再生は粘り強さが必要です。

短絡的に「人がいなくなったらダメだ」と考えず、「どうしたら回す事ができるのか?」という視点で考えれば、打開策は見つかる事だと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている