自宅が「資産」と呼べるケースが少ない件

「何としても自宅を守りたい!」というご相談をよく受けます。

「自宅を守りたい」という気持ちは痛いほど理解できるのですが、自宅の保全はご相談者様の置かれている状況に左右されるため、保全が容易なケースもあれば、厳しい決断を迫らなければならないケースも当然出てきます。

ですから、「何のために守るのか?」という事は冷静に考える必要があります。

  • 単純に住む所が無くなるから
  • 思い出がたくさん詰まった自宅が無くなるのが嫌だ
  • 先祖伝来の土地だから、第三者の手に渡るのが嫌だ

など、自宅を守る理由は様々だと思います。

 

しかし、このような理由も無く、単純に「資産を守りたい」というご相談に対し、私はいつも違和感を覚えます。

というのも、この手のご相談を受ける際、「自宅≒資産」である。という事を、ご相談者様からよく聞きます。

 

ご相談者様が所有されている土地・建物が「資産」という事なのですが、「自宅」は本当に「資産」なのでしょうか。

 

例えば、次のケースがあったとします。

【ケース1】
自宅の市場価値:3000万円
住宅ローン残債:1000万円

このケースは2000万円の資産超過状態ですから、この状態であれば、「資産」と呼ぶに相応しいと思います。

 

しかし、次のような場合、本当に「資産」と呼ぶ事ができるのでしょうか。

【ケース2】
自宅の市場価値:1000万円
住宅ローン残債:1500万円

単純に、500万円の債務超過状態ですね。
これは、「資産」というよりは、「負債」と言った方が、正しいのではないかと思います

 

そして、忘れてはならないのが、私のところへご相談に来られる方の殆どが中小企業経営者様です。

一般的に、中小企業が金融機関から融資を受けると、99%の確率で代表者が個人保証を入れる事になります。個人保証のみならず、自宅を抵当に入れるケースも少なくありません。(もしかしたら、これを読んでいるあなたも自宅が抵当に入っているかもしれません。)

 

これが、仮に、3000万円の借入に対する保証をしたとして、前述の【ケース2】に照らし合わせたら、どうなるでしょうか。

自宅の市場価値:1000万円
住宅ローン残債:1500万円
潜在的な負債 :3000万円
=実質3500万円の債務超過
ということになりますね。

この状態で、自宅を「資産」と呼ぶことができるものなのでしょうか。

正直、「資産」と呼ぶに相応しくは無いと思います。この状態では明らかに「負債」ですね。

 

自宅を守りたい、という気持ちは痛いほど理解できますが、その思いは必ずしも正しい事ではないと思います。何が何でも守るのなら、なぜ、守らなければならないのか?という事を冷静に考えなくてはなりませんね。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている