今日、会社が倒産した/増田明利著

新幹線に乗る前に、車内で読むための本でも買おうとキヨスクに寄りました。書籍コーナーを見ていたら、面白いタイトルの本が目に留まったので手に取ってみました。

「今日、会社が倒産した」16人の企業倒産ドキュメンタリーというタイトルの本です。

16人の企業倒産と書いてありますが、実際、経営者の話は5人分しかありません。話の大部分が、社員の立場で、勤めていた会社が倒産したという話です。

でも、会社分割を体験した社員の首切りなど、仕事柄、参考になる部分もありました。

会社分割のスキーム(計画)を策定する際、もちろん、社員の方を十二分に配慮しつつ、計画を策定するのですが、私や経営者の方は雇用の当事者ではないので、社員の方の本音の部分というのがいまいち見えません。

しかし、社員の立場で心理的な部分にフォーカスしてあり、参考になる部分もけっこう多いです。

一つ一つのストーリーがテンポよく、小難しい事が書いていない為、非常に読み易いです。東京駅に着く頃には全て読み終わりました。

 

これはウチの事か?と思う話もありました。

「倒産社長の末路」というお話があるのですが、状況が義父にそっくりでした。

業種は違いますが、置かれている状況に類似点が多々ありました。

  • 工場の設備投資資金の借入が重荷となり、資金繰りが苦しくなった
  • 料金の値引き要求があり、突っぱねたら取引停止となった。
  • 製造原価の高騰分を価格に転嫁できなかった。
  • 金利上昇の要求、追加担保の要求
  • クレジットカードや消費者金融に借りて回す
  • 家と工場の固定資産税の滞納が常態化し、督促が厳しくなる
  • 手形不渡りによる銀行取引停止処分
  • 破産したくても破産費用が無く、親戚を駆け回り、破産費用を調達する。

などなど、
私がこの仕事をはじめるきっかけとなった義父の会社と類似点があります。

不幸な話、ではあると思うのですが、当時を思い出し、ちょっと吹き出してしまいました。隣に座っていた方に「何この人、キモイ」と思われたでしょうね、きっと。

これらも、対処法を知っているのと知らないのでは、天と地ほどの差がついてしまいます。知っているというだけで、必要の無い苦労を強いられる訳ですから、こんなに恐ろしい事は無いと思います。

もちろん、この本には、債権カットや、代位弁済といった、支払い負担が劇的に減るような記載は一切ありません。

最低限、こういった知識があれば、この本に登場した方々の行く末が、少しは変わっていたのではないか?と考えずにはいられません。

ちなみにこの本のあとがきに、「危ない会社のサイン」というのが26項目書いてあるのですが、非常に「的を得ている」と思います。

まあ、なかなか面白い本です。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている