「民事再生を考えている」とご相談者様に言われた際、3つの切り口で回答しています

前回の続きになりますが、民事再生に関する実情をお話をしたいと思います。

今回は、「民事再生を考えているんだけど」と、ご相談者様に言われた際の回答例をご紹介していきたいと思います。

 

大まかに、

  • 再生計画について
  • 経営者の個人破産に関すること
  • 資金面について

という3つの切り口で説明していきます。

「民事再生を考えている」という方に、いつもこのような説明をしています。

 

再生計画について

民亊再生は、負債だけを都合よくカットしてくれるという法律ではありません。なぜ、負債が積みあがったのか?という部分から経営責任を追及される事になります。

経営責任を追及されるという事は、要するに、経営者が会社に残れなくなる可能性が出てくるのです。

 

民亊再生は「現経営者は原則として、退陣する必要はない」という事になっていますが、絶対に残れるという訳ではありません。経営責任を追及されてしまえば、残れない可能性もでてきます。

また、再生計画の認可の条件に「スポンサーをつけないとダメ」という条件をつけてくる事もあります。

こうなると、前述のように、経営者が会社に残る事ができない可能性が出てきます。

※スポンサーに事業譲渡するような場合は、まず残れないでしょう。大抵の場合で退陣する事になります。

 

経営者の個人保証について

会社の負債はカットされても、経営者が連帯保証している負債はカットの対象になりません。

従って、連帯保証人である経営者に請求が来てしまうため、債権者から「返済せよ」と言われる事になります。

返済できれば良いのですが、大抵の場合で不可能だと思いますので、ここで、代表者個人の債務整理を考える必要がでてきます。

債権者との間で弁済協定が締結できればよいのですが、恐らく、非常に難しいですから、個人破産に進んでしまう事になるのです。

 

資金面について

そもそも、申し立てに多額の費用がかかります。予納金や弁護士費用が必要になるのです。

予納金は負債総額に応じて変動します。そして、弁護士費用も弁護士によって手数料が変動します。最低でも800万~1000万程度の費用を用意しないと申し立てができません。

 

問題がこれだけならまだいいです。

再生計画が認可されるまでの運転資金を確保しなければなりません。計画が認可されるまで、数か月かかります。その間の運転資金を確保しなければならないのです。

当然、金融機関から借りる事は不可能ですし、計画が認可されるまでの間、資金繰りがもたず、資金ショートしてしまうと、そのまま破産手続きに移行してしまいます。

そうです。どんなに拒否したくても、勝手に破産手続きに移行してしまうのです。

 

ここまで見ると、すでにお分かりかと思いますが、民亊再生を申請したら、もう後戻りができません。後戻りができない訳ですから、一発勝負になってしまうのです。

 

「民亊再生を検討している」という方に、これらを全て説明すると、たいていの場合、二度と口にしません。

そもそも、入り口の申し立て費用だけでもハードルが高いですし、仮に用意できたからと言っても、今度は資金繰りの確保が必要になります。スポンサーを見つけておくか、ファイナンス先を見つけておかなければ、資金繰りが持たないでしょう。

民亊再生と口にする方のほとんどが、この現実をきちんと理解されていません。民亊再生の申し立てはお金を用意すれば簡単にできますが、計画が認可されるまで、いくつものハードルがあるのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている