事業再生を専門的に学べるおすすめ本13選【経営・税務会計・法律:分野別に紹介】

事業再生
  • 独学で事業再生に関することを学習したいけど、どのような本を読めば効率よく学ぶことができるかな?
  • 事業再生は経営だけでなく、税務会計、法律の勉強も必要みたいだけど、各分野別におすすめの書籍があれば知りたいよ。

この記事では、こういった疑問にお答えします。

この記事を書いている筆者は、2009年から現在まで中小企業の資金繰りや事業再生コンサルタントとして活動しており、ご相談者様や知人、パートナーの方から、「どんな本を参考にしているのか?」と聞かれることが良くあります。

聞かれる度に回答しているのですが、「リストにして欲しい」とおっしゃる方もいるので、本記事で筆者が参考にしている事業再生分野の参考書をご紹介します。

備忘録的な感じですが、参考になれば幸いです。

それではさっそく本題にはいりましょう。

「経営」に関するおすすめ本6選

  • 事業再生要諦
  • 再生コンサルティングの質を高める 事業デューデリジェンスの実務入門
  • Q&A 事業再生のための建設業の事業デューデリジェンス
  • ターンアラウンド・マネージャーの実務
  • 実践 企業・事業再生ハンドブック
  • 専門家のための事業承継入門 事例で学ぶ! 事業承継フレームワーク

上記のとおりです。

事業再生要諦

事業再生業界の第一人者として、この仕事に携わっている人であれば知らない人がいないのでは?と思われるぐらい有名な、越純一郎先生が執筆された書籍です。

2003年に出版された書籍ですが、10年以上経った今でも事業再生に関する原理原則的な視点を与えてくれる良書です。

事業再生は負債を処理する事にフォーカスされがちですが、経営力を回復させなければ企業は倒産してしまいます。

経営力を回復しない限り真の再生とは言えません。事業再生に最も必要なのは資金ではなく「志」と「経営力」にフォーカスしているところが非常に共感できます。

再生コンサルティングの質を高める 事業デューデリジェンスの実務入門

事業デューデリジェンス(事業DD)ついて説明された書籍です。

事業調査報告書を作成する際の事前準備から、事業DDの構成、DD項目毎に抑えるポイント、業種ごとの特徴、知っておくべきフレームワークやヒアリングの進め方等、事業DDに必要な事が非常に分かりやすく書かれた解説書です。

書籍を購入すると、事業調査報告書の事例サンプルやフォーマット、財務分析シートをダウンロードできるので、これから実務をする方にとって、これ以上わかりやすい本はないと思います。

Q&A 事業再生のための建設業の事業デューデリジェンス

建設業に特化した事業DDの書籍です。

対象企業の分析から、モニタリングを実施する上でのポイントが纏められています。管理資料のサンプルも掲載されており、実務に役立ちます。

ターンアラウンド・マネージャーの実務

元産業再生機構のメンバーが中心となって組成された、FMI(フロンティア・マネジメント社)のメンバーによって執筆された書籍です。

実務では、関与先の日々の業務、上がってくるタスクを潰していくことで精一杯になる事があります。

戦略的に動かしていかなければならないのに、場当たり的になってしまい、いつの間にか迷路に入ってしまったり、進んでいる方向性は間違っていないのものの、つい遠回りをしてしまったという経験をしてきました。

この本は、実務に精通したプロが執筆した実務本ということもあり、そういった場合に悩みやすいことに対する対処法やコツが纏められています。

また、実務上の各プロセスにおけるやるべき事のセオリーと実践するべき事が細かく書かれています。

実践 企業・事業再生ハンドブック

KPMGのFASが執筆された書籍。

計画策定、業務や財務のリストラクチャリング、事業のライフサイクルや企業の規模に応じた再生のポイントまで、豊富な事例と共に幅広く網羅されています。

この他にも、私的整理や法的整理を財務上の観点から詰めていく際、実務的に引っかかることが触れられています。

種類株・DESを設計する際の財務的な観点からの示唆は豊富です。ハンドブックと言うだけあり、まさに事業再生の教科書的な本だと思います。

専門家のための事業承継入門 事例で学ぶ! 事業承継フレームワーク

事業再生では親族内の承継が少なくないため、この手の書籍はよくチェックするのですが、この本は親族内承継、従業員承継、第三者承継(M&A)における手続きの全体像を網羅しています。

事業承継のスタートから事業承継後の流れまで、この書籍を読むだけで一通りの事はしっかり学ぶ事ができます。

Q&A形式で進むので読みやすく、また、支援者(弁護士、後継者の軍師役、中小企業診断士、投資ファンド)がどのように関わっていくと良いのかが書かれており、コンサルタントだけでなく、経営者の方、経理・財務・法務・人事の方にも読んで頂きたい一冊だと思います。

 

「税務・会計」に関するおすすめ本2選

税務・会計は、債権者・債務者双方の税務上の取り扱いについて学べる書籍を2冊紹介します。

  • ケース別にわかる企業再生の税務
  • 事業再生専門家による事業再生の税務50選

上記のとおりです。

ケース別にわかる企業再生の税務

会社更生法、民事再生法、私的整理についてわかりやすく解説するとともに、利害関係者(債権者、債務者企業、株主、オーナー等)ごとの税務上の取扱いが詳しく記載されています。

別表添付様式や特例欠損金についての理解が深まると思います。

色々読んだなかで、一番分かりやすいと思います。

事業再生専門家による事業再生の税務50選

TNR(全国事業再生税理士ネットワーク)という税理士ネットワークの著者の方々が実務上良く出てくる問題点をQA方式で纏めています。

個々の取引について着目している点で、使い勝手が良いです。

ページ数も多くないので、持ち歩きも楽です。

2012年3月に出版されているので、若干、内容が古い点も否めませんがおすすめです。

 

「法律」に関するおすすめ本5選

法律関係については、私の場合、私的整理と第二会社方式(会社分割・事業譲渡)の二種類しか読みません。

それ以外の事は私の関与するところでは無いと思っていますので、基本的にはこの二つに的を絞っています。

  • あるべき私的整理手続の実務
  • 会社分割
  • 私的整理の実務Q&A 140問
  • 会社分割の理論・実践と書式
  • 担保不動産の任意売却マニュアル[新訂第2版]

あるべき私的整理手続の実務

「私的整理とは何か?」から始まり、他国との制度比較、政策的な不良債権処理の流れが纏められており、実務で悩む箇所がポイントごとに纏められています。

会社分割

会社分割の第一人者として、広く知られている後藤先生が執筆された書籍です。

この仕事に携わっている方であれば、大抵読んでいると思います。

改定の度に購入して読んでいます。

私的整理の実務Q&A 140問

弁護士先生が私的整理の実務で悩むポイントのQ&Aが纏められています。

私的整理を検討する際の項目が網羅されている為、手元に置いておくべき一冊だと思います。

会社分割の理論・実践と書式

弁護士の今中利昭先生が編集に関与された会社分割の書籍です。

会社分割の実務で必要な書式(分割契約書、株式割当理由書、覚書、臨時株主総会議事録等々)が掲載されているため、会社分割のスキームを考察するうえで非常に参考になります。

担保不動産の任意売却マニュアル[新訂第2版]

金融機関職員、サービサー職員、不動産業者、不動産を所有している一般事業者向けに、担保不動産を任意売却するためのマニュアルとして書かれた実務書です。

任意売却の際に必要な交渉、契約書の見本等が掲載されています。

他にも、担保解除料の目安や交渉の流れ、配分案の作成方法等、任意売却に必要な部分が網羅されているので、非常に参考になります。

 

まとめ

以上、事業再生コンサルティングの実務で参考にしている書籍をご紹介しました。

一通り読めばある程度、実務に対応できるようになると思います。

 

ちなみに、企業の倒産事例に興味をお持ちの方は、以下の記事をどうぞ。

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