代位弁済後の出口戦略はどのような選択肢があるのか?

資金繰りが厳しくなり、借入の返済が困難になると、大抵の場合でリスケジュールを検討する事になると思います。

リスケジュールで資金繰りが落ち着けばよいですが、さらに資金繰りが悪化してくると、「保証つき融資の代位弁済」というキーワードが頭に浮かんでくる事だと思います。

保証付き融資の代位弁済

代位弁済してしまうと金融機関からの融資が絶望的になりますから、なるべくでしたら避けたいところではあるのですが、借入金の利払いや保証料の支払いが厳しいという事であれば、代位弁済も止む無しだと思います。

代位弁済したからといって倒産する訳でもありませんし、代位弁済の事実が取引先に知られるような事はありません(取引先への支払いに手形・小切手を使っていれば話は別ですが)。

代位弁済になれば支払い負担が劇的に減りますので、資金繰り改善というメリットも享受できます。借りれないというデメリットを受け入れる事ができるのであれば、代位弁済に梶を切るのも、生き残るという事を念頭におけば、その選択は間違っていないと思います。

 

代位弁済後の出口戦略

代位弁済したからといって、今後、銀行からは一生借りれないという事はありません。収支改善次第で、復活のチャンスはまだまだ残されています。

それでは、代位弁済後の出口戦略は具体的にどのような手法があるのか、見ていきたいと思います。

代位弁済後の出口戦略は2つあります。

代位弁済後の出口戦略として具体的な方法としては次の2点です。

  1. 求償権消滅保証を狙う
  2. 第二会社方式での再生

以下、具体的に解説していきますね。

1. 求償権消滅保証を狙う

代位弁済後、正常な金融取引ができるような状態に戻したいとお望みであれば、求償権消滅保証という制度を狙うという手があります。

求償権消滅保証の具体的な内容について、下記ページで解説していますので、是非参考にして下さい。

信用保証協会-求償権消滅保証(代位弁済された求償債務を消滅させる保証制度)

2013.05.31

求償権消滅保証を受ける事により、代位弁済された後でも新たな保証を受ける事が出来るようになり、再度銀行から融資を事ができるようになります。

2. 第二会社方式での再生

代位弁済後、収益力が回復してきたものの資金調達ができず、さらなる収益の獲得が難しい場合、第二会社を設立して再生を図るという方法が考えられます。

第二会社方式であれば、租税公課の滞納、支払い義務が残ったリース債務、その他の負債を綺麗に整理する事ができるので、非常に合理的で有効な手法であると言えます。収益力のある事業を別会社に移す事により、バランスシートが綺麗な状態で再出発できますので、資金調達もしやすくなります。

 

最も多く採択されるのは第二会社方式

代位弁済の相談事例は数多くありますが、出口戦略として最も多く採択されている手法が第二会社方式です。代位弁済後、求償権消滅保証を狙うという方は少数派です。

ただ、やり方を間違うと資金調達できませんので、きちんとした手順に乗っ取って事業譲渡を進めなければなりません。
※旧会社と全く同じとみなされれば資金調達できません。

以上が代位弁済後の代表的な出口戦略となります。

「何もしない」という選択肢もあります

例外として「何もしない」という選択肢があります。ひたすらキャッシュフローで回していくという方法です。ただ、この方法は現状維持で精一杯になってしまうケースが少なくありません。

成長資金の獲得は資本調達以外望めなくなるため、急な成長を望むことは非常に難しく、事業を成長させるためにはじっくり時間をかけて内部留保を溜める必要があります。

 

まとめ

今までの説明から分かるとおり、代位弁済になったからといっても、今後の選択肢は残されており、「二度と借りれない」などと絶望する必要など全くありません。

どの選択肢を採択するかはあなた次第ではありますが、基本的に本業の収益力さえあれば、事業再生は実現できるのです。

最新版【銀行融資】保証付融資の代位弁済件数の推移[平成23年4月~平成29年3月末]

2017.12.15

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている