最近のリスケジュール事情(リスケジュール応諾の条件として金利引き上げを要求される事がある)

金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)が改定され、もうじき約1年。

あれからリスケジュールの対応は劇的に変わったように思います。特に、今夏あたりから、如実にその傾向が強くなってきたように感じます。

弊社では、依頼があればリスケジュール交渉に経営者様と同行する事があります。 一応、財務担当者として交渉の席に同席させていただく事も多いです(金融機関の人から、「あんた会社の人間ではなくて、コンサルだろ?」みたいな無言の圧力がかかる事が多いですが…)。

数年前までは、リスケジュールの交渉が長期化するケースが多かったのですが、最近では1回行っただけでOKを貰える事が多いです。地方ではまだまだうるさく言ってくる金融機関もありますが、数年前に比べたら、対応が非常に優しくなったと肌で感じます。

特にメガバンクなどは、向こうから「リスケジュールしましょう!!」と言ってくれるのですから、とても良い環境になりました。

資金繰りが苦しく、銀行融資を受ける事ができないのであれば、迷わずにリスケジュールを断行するべきです。ここで多少無理してでも支払おうとすると、ろくな事にならないですから(親戚、友人・知人に借りまくったり、高利の金に手を出してしまったり…)融資を断られたのであれば、すぐにリスケジュールするべきです。

 

楽な対応の裏にあるもの

リスケジュールの交渉はめちゃくちゃ楽になりましたが、優しい顔で厳しい要求を突きつけてくるケースが非常に多く見られるようになりました。どのような要求内容かというと、それは、「金利引き上げの要求」です。

0.5%とか、1%等といった可愛いレベルで済めば良いのですが、見かけるケースの殆どが、大幅な上昇を要求されるケースばかりなのです。

例えば、「1年間元金ストップで、金利のみの支払いでお願いします」と相談すると、

「分かりました。昨今の厳しい経済状況を鑑みれば、仕方ないですね。約定弁済に戻せるよう頑張って下さいね。さて、リスケジュールに関しては問題ないのですが、リスケジュール応諾の条件として、金利を上げさせてもらいます。現状の金利が2%ですから、リスケジュール中は6%に上げさせてもらいます。」等といわれる事があります。

6%って。あり得ないですよね。そもそも、2%の金利を払い続けるのも厳しい状況なのに6%に引き上げられたら1年持つかどうか分かりません。先週、ご相談があった企業は、「8%要求されました」と嘆いていました。8%の金利なんて、ノンバンクから借りてるのと変わりません。

当然、速やかに交渉して、金利は現状維持という事で交渉するのですが、利息減免交渉で交渉が難航するケースが少しづつ増えてきたように感じます。

そもそも、資金繰りが苦しいからリスケジュールを申し込んでいるのに、金利を上げられては意味がありません。それに、長期借入金の場合は、下手したらリスケジュールをしない方が返済総額が少なくなることも考えられます。

もし、これを読んでいるあなたが、取引先の金融機関にリスケジュールを申し込んで、高金利を条件にされた場合、無条件で承諾する必要はありません。リスケジュールと同じで、債権者・債務者双方の合意が前提ですから、金利を引き下げるように交渉して下さい。

リスケジュールをしなければならないほど資金繰りが苦しいのですから、相手の言う事をハイハイ聞いて、支払う必要などありません。資金繰りが落ち着いたら、きちんと返済するのですから、あなたに後ろめたい事は何一つ無いはずです。毅然とした態度で断って下さいね。

 

最近のちょっと変わった事例

金融機関への支払いが90日以上滞ってしまうと、「期限の利益の喪失」という事で、一括請求されてしまいます。不動産を担保に取られていれば、担保物件の処分を要求される場合が非常に多いのですが、最近は、期限の利益の喪失後も「法的手続きはしないから、返済を続けて下さい」と言ってきてくれる事例を見かけるようになりました。

通常なら、上記のように一括請求され、法的手続きや、サービサーへの債権譲渡を実施する事により、不良債権を処理するのですが、それをしないケースが出てきたのです。

まあ、法的手続きもお金がかかりますし、不良債権を債権譲渡したところでいくらにもなりませんから、会社が存続する限り、返済を続けさせた方が一万円でも多く回収できると考えるようになったのではないかと思います。金融機関は極大回収が至上命題ですからね。

こういう事例も出てきているという事を、覚えておいて下さいね。どこかできっと役に立つはずです。

この記事は、2013年5月31日以前に執筆された記事です。更新日時点での見解では無い事にご留意ください。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている