リスケジュール中の新規融資を可能にした「条件変更改善型借換え保証」

信用保証協会による資金繰り支援、「条件変更改善型借換保証」が2016年2月22日付で周知され、2016年3月1日から取り扱いが開始となりました。

条件変更改善型借換え保証とは

この保証制度は、リスケジュール中の企業に対し、真水(ニューマネー)の追加や借入の一本化を可能にした保証制度となります。

詳しい資料が中小企業庁のサイトで配布されていますので、ご確認下さい。

参考リンク→ 中小企業庁サイト

制度目的

経営者に経営改善の意欲があるのに、リスケジュールしてしまったがために前向きな融資を受ける事が困難な中小企業・小規模事業者を対象に、リスケジュール中の既借入金(保証付融資)に対して新たな保証付融資に借り換える事によって、真水(ニューマネー)の追加を可能にした、資金繰り支援策です。

制度概要

保証期間

15年以内(据置期間1年以内を含む)

計画策定等

  • 返済条件の緩和に至った経緯等の状況説明書を作成すること
  • 金融機関及び認定経営革新等支援機関の支援を受けつつ、事業計画を策定すること
  • 策定した事業計画の進捗報告を行うこと

保証料

  • 信用保証協会の所定料率

保証割合

  • 責任共有制度の対象(8割保証)

取扱開始日

  • 平成28年3月1日

 

条件変更改善型借換保証を受けるための条件

この保証制度を利用するには条件が3つあります。具体的な内容は下記のとおりです。

  1. 状況説明(現況報告、窮境に陥った原因等)
  2. 金融機関・認定支援機関の支援を受けながら事業計画策定
  3. 策定された事業計画の実行と進捗状況の報告

状況説明

状況説明については、リスケジュール手続きの際、経営改善計画書に記載していると思いますので、この点については心配する必要は無いと言えます。

金融機関・認定支援機関の支援を受けながら事業計画策定

問題は事業計画の策定です。というのも、事業再生計画を策定する場合は「借入金は15年以内で返済する」というのがメルクマークとなる事が一般的です。金融機関・認定支援機関等の第三者機関が関与して事業計画を策定する訳ですから、「当該企業がこの保証を受ける事により、既借入金は15年以内に完済できる」という計画を求められると思います。

計画を策定する際は、当然、借入金だけでなく、法人税等を含めた返済可能な金額を試算して、返済可能かどうか考慮する必要があります。

欠損金がたくさんあれば、資金繰りにある程度余裕を持たせた計画を策定できると思いますが、欠損金が無いと、税引き後利益で返済しなければならなくなるため、この辺は慎重に策定する必要があると言えます。

策定された事業計画の実行と進捗状況の報告

策定されて計画の実行と進捗の報告については、状況説明と同じく、企業側の負担は軽微だと思います。保証を受ける事が出来、真水が入れば後は営業に集中するだけですから、この点については心配ないと言えます。

ネックとなるのは事業計画の策定ですね。

 

まとめ

この保証制度は一般的な借入期間と比較すると、返済期間が15年(据置期間1年以内)と長いため、月々の返済負担は通常の借入の半分程度の返済で済みますから、資金繰りに寄与すると思います。また、信用保証料が0.45~1.90%と、一般保証(普通保証)と同じ利率ですので、この点から見ても借入条件は良いと言えます。

「リスケジュール中の企業に対する融資」という、金融機関からしたらリスクの高い融資に一般の利率を適用させるのは、融資先企業に対して協力的であると言えます。

2016年3月1日から運用開始なので、今後、どのように現場で運用されるのか分かりませんが、積極的に取り組んでもらえるよう期待したいですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている