意外と多い、リスケジュールで楽観してしまい、倒産してしまう例

この仕事を続けて結構経ちますが、いろいろな方とお会いしてきました。

数年前にお会いした方々から、

  • あれからなんとか持ち直しました
  • まだまだ厳しいですが、ひとまず黒字転換しました
  • あの時一歩踏み出して、本当に良かったです

という嬉しい連絡を頂く事がある一方、

  • 「リスケジュールで安心してしまい、やろうやろうと思っていた事ができず、結局3年の月日が流れてしまいました。」
  • 「リスケで資金繰りが改善され、このままの状態を維持できれば大丈夫と楽観視してしまい、赤字体質のまま来てしまいました。」

という、リスケジュールで楽観してしまい、赤字体質を改善できず、この先どうにもならなくなってしまったという例がけっこうあるのです。

リスケジュールはあくまで最初の一歩を踏み出したに過ぎない

事業再生という看板をあげているので、ご相談者様の多くは「資金繰りが厳しい」というご相談が殆どです。ですので、約定通り返済していれば、殆どの場合で「まずはリスケジュールですね」といった感じに、会社再生のはじめの一歩であるリスケジュールを提案する事になります。

リスケジュールは資金繰り改善のはじめの一歩を踏み出したに過ぎません。あくまで、「会社再生の最初の一手」というスタートラインに過ぎません。

にもかかわらず、リスケジュールで安心しきってしまい、本来着手しなければならない経営改善の手がピタリと止んでしまう方が結構いらっしゃるのです(気持ちは分からなくも無いですが…)。

リスケジュールしても経営改善を行わないと状況は改善しない

リスケジュールは資金繰りを楽にする手段に過ぎません。リスケジュールすると一時的に資金繰りが楽になりますから、財務状況が改善されたと錯覚してしまう方もいると思いますが、リスケジュールを応諾してもらったからといって、会社が再生したということには全くなりません。

でも、ご相談者様のなかには、リスケジュールで安心してしまう方もいらっしゃるのです。リスケジュールを提案し、リスケジュール後についても細かく提案しても「リスケして、資金繰りの目途が経ったので、後は大丈夫です」というような感じで、改善するよう力説しても、あまり聞き入れてくれない場合が少なくありません。

人によっては面倒そうな表情をされる方もいます。

リスケジュールだけで安心してしまい、その後、破たんしてしまったという例はよく耳にしますし、そのような方もたくさん見てきました。また、こういった例は帝国ニュース(帝国データバンク)でも掲載されています。

 

まとめ

一時、資金繰りが改善され、安心してしまう気持ちは凄く理解できますが、リスケジュールを応諾してもらう事により、危機感をなくしてしまっては、経営破たんの道を歩んでしまう事になります。

社長の奥さんやご子息が、今後の行く末を真剣に悩んでいる一方で、あまり危機感のない赤字補填の資金調達をする社長に対し、だんだん嫌気がさしてしまい、最終的には家族に見捨てられるという例をいやというほど見てきました。

一時、資金繰りが改善されたからと言って安心してしまわず、長期的な目線で改善に取り組んでいきたいですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている