返済できないとこの先どうなる?債権者に大変な事になると言われたけど、破産するしかない?

  • 資金繰りが厳しくて思うように返済ができないけど、返済ができなくなるとこの先どうなるのかな?
  • 債権者に「訴訟を起こして財産を差押える」と言われたけど、どうすればいいのかな?
  • 「このまま返済できないと大変な事になる」「一生死ぬまで請求する」と言われたけど、破産するしか方法がないのかな?

この記事では、こういった疑問にお答えします。

債権者は回収のためなら息を吐くように嘘をつく

「債権者」と一括りに言っても、回収方針は一律ではありません。

債務者の懐事情を考慮して無理のない支払いに抑えてくれたり、親身になって支払い以外の面でも協力してくれる債権者がいる一方、回収のために息を吐くかの如く、自然に、全く悪びれることなく、嘘をついて精神的に追い詰めて回収をスムーズに遂行しようとする債権者がいます。

債務者を精神的に追い詰める嘘のよく聞くフレーズは以下の4つが最も多くあげられます。

  • 返済してくれないと訴訟を起こすことになり、仕事どころではなくなりますよ!
  • 一生、死ぬまで請求が行くことになりますよ!
  • 一括で請求する事になり、差押えしかありませんよ!
  • 社長、この先大変な事になりますよ!

免疫の無い方や無知な方は債権者の言うがままに…

このような嘘に惑わされて神経をすり減らしても生産性が下がる一方なので、基本的には無視してもらいたいのですが、知識の無い方が債権者にこのような事を言われたら、額面どおりに受けとってしまい、「この先どうしたらよいのか…」等と真に受け、債権者の言うとおりになってしまうケースが散見されます。

債権者がこのように言ってくるのは、ほとんどの場合でスムーズに回収を図れるように精神的なプレッシャーをかけているだけであって、このような事は基本的には起こりません。

ですので、何を言われても不安に感じる必要はありません。

債権者の嘘に惑わされ、家を手放す事になった例もありますので、何を言われても気にしないようにしましょう。

銀行の言いなりになって、家を売りまくった件

2013.07.18

 

債権者が催促する時によく言う4つの嘘とその解説

債権者が催促する時に言う4つの嘘と、それに対する解説していきたいと思います。

返済してくれないと訴訟を起こすことになり、仕事どころではなくなりますよ!

債権者の言う通り、返済ができなくなると訴訟を起こされることはもちろんあります。というより、訴訟自体は普通に起こしてきます。

訴訟を起こさないと債権者としても不良債権の処理が進みませんので、訴訟は起こしてきます。ただし、訴訟が原因で仕事が手につかなくなるぐらい、債務者の身の回りが慌ただしくなるような事は一切ありません。これはタダの脅し文句に過ぎません。

始めて経験する方は、訴状が届いて数日は「この先どうなるのか…」等と、不安に感じてしまう場合も当然あると思いますが、判決が出て支払命令書が届いたとしても、無い袖はどう頑張っても振りようがありません。何も持っていなければ取られるものが何もないのですから、悩む意味が全くありません。

ですから、訴訟を起こされたからといっても、別に気にする必要など無いのです。

仕事どころではなくなったという経営者を見たことがない

仕事柄、返済に行き詰り、債権者から訴訟を起こされたという方のご相談が少なくありませんが、「訴訟が原因で仕事がどころではなくなった。」という方を2009年から現在まで、1人として見たことがありません。

不安に駆られて寝つきが悪くなってしまったという方はいるかもしれませんが、仕事が手につかなくなるぐらいガクブルになってしまったという方は、今まで見聞きした事が無いです。

一生死ぬまで請求が行くことになりますよ!

一生死ぬまで請求というのは、現実的とは言えません。

もちろん、債務者が死ぬまで請求しようと思えばできなくはないですが、債権者にも労力と経費がかかります。請求書を送るぐらいでは時効は中断できませんので、内容証明を送付して時効を半年間中断させたり、訴訟を起こして時効を10年延長したりする労力が必要となります。

回収できない相手に、労力と経費をかけて執拗に追いかけてくる債権者がどれ程存在するでしょうか。

5年の節目で訴訟を起こしてくる債権者は多いと思いますが、それ以降、1円も回収できない債務者に対して、訴訟の手続きの労力と経費をかけて執拗に追いかけてくる債権者は殆どいないと思います。

ですので、一生死ぬまで請求が行くというのは、正直、現実的とは言えません。

一括で請求する事になり、差押えしかありませんよ!

「差押え」というフレーズを多用してくる債権者は多いですが、実際、差押えを実行するかというと、なかなか実行されないケースが殆どです。もちろん、負債の額にもよりますが、基本的に「差押えますよ!」と言ってくる債権者は何もしないケースが多いです。

そもそも、本気で資産を差押えようと思ったら、債務者に気付かれないよう、水面下で動くのが通常です。わざわざ「これから差押えの準備に入る」等と手の内をさらすアホな債権者はいません。

なぜ、差押えすると言い続けて、実際はやらないのか

差押えって口では簡単に言えますが、債務者の資産を差押えるのに時間と費用がかかる割には、回収できるかどうかが分からないので、やらない場合が殆どです。

例えば、債務者の銀行口座を差押える場合、以下の流れで口座を差押える事になります。

  • 差押えの対象となる銀行口座の特定
  • 訴訟を起こして債務名義を取得する
  • 債務名義を取得後、強制執行。

この、面倒なステップを踏んで、差押えを実行したとしても、口座にお金が入ってなければ不発に終わります。また、訴訟を起こされた時点で普通は「預金口座を押えられるかも」と考えるのが通常ですので、まともな思考の持ち主であれば、預金口座からお金を引き下ろします。そうなると差押えは不発で終わります。

債権者もそんなに暇ではないですし、回収できるかどうか分からない債務者相手に労力と経費をかけてまで何度も手続きする事はありません。

ですので、「差押えますよ!」と言いつつも、実際はやらないケースが殆どなのです。

銀行口座の差押えにに関する詳しい解説は以下の記事を参考にして下さい。

債務者口座、裁判所が特定 民事執行法改正へ【日経新聞】

2016.09.14

社長、この先大変な事になりますよ!

この脅し文句については、申し訳ないです。私もうまく解説できません。何をもって「大変」なのか、私自身、理解できないからです。

恐らく、単純に債務者の不安を煽って、精神的に優位に立とうして、「返済しないとこの先大変になるかもしれない」と思わせたいだけだと思いますが、大変になるような事はまずありません。

この先、金融機関から新規の借入を起こす事が難くなる事に間違いありませんが、普通に生きていくうえで、不都合になるような事はありません。

 

まとめ

以上、返済できないとどうなるのか、債権者に大変な事になると言われたけど、実際はどうなのか、ということについて解説しました。

返済ができないというバツの悪さもあり、債権者から執拗に催促を受けると精神的に消耗すると思いますが、その状況はいつか慣れるので、そんな事をいちいち気にせず、「儲けてやる」という気概だけは忘れないで下さい。

ちなみに、「返済できなくなると、最後はどうなるの?」とご心配されている方向けの記事がありますので、興味のある方は参考にして下さい。

借入金の返済ができなくなると最後はどうなるの?【結論:破産・放置という選択肢がある】

2017.11.29

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている