第二会社方式を採用する時は、どのようなケースなのか。

ご相談を受けていると、よく、第二会社に関する相談を受けます。

質問の内容としては、

「第二会社方式での再生とかどうですか?」
「別会社作った方がいいですか?」
「新しい会社に今の事業を移そうと考えてます」

こういった内容が殆どです。

確かに、別会社があれば、債務処理をしやすい状況を作る事が可能ですから、債務を圧縮していくという観点で考えれば、別会社を作る事は解決の近道だと思います。

しかし、全てのケースで当てはまるという訳ではありません。別会社を作っても、あまり意味が無いケースもあります。

 

例えば、単一の事業を行い、その事業自体が赤字の場合だと、全く意味がありません。

赤字の事業を別会社に移しても、無駄な手間や手続き費用がかかるだけで、ほとんど意味を成しません。事業が赤字なのですから、続ければ続けるほど、資金が目減りする訳です。

このような場合、別会社を作っても意味がありません。

「今は赤字だけど、資金さえあれば、この先何とかなる」と考えている方が、「別会社はどうか?」という質問をしてくる時は、別会社を作り、取引先を新しい会社に移し、創業融資にチャレンジしたい!などと考えている場合が殆どです。

でも、これはなかなか難しいのが実情です。

純然たる第三者法人を作れば、道は開けるかと思いますが、「純然たる第三者法人」というのがどういうものか、具体的に説明すると、たいていの場合で「そこまでするのは面倒」という返答が返ってきます。

これが例えば、二つの事業を行っており、Aという事業部は利益が出ているが、Bという事業が赤字である。

Bという事業が重荷となって、Aで生み出した利益を食いつぶしているため、会社全体の資金繰りが苦しいのである。

という事であれば、別会社にAという事業を移す、若しくは分割して、黒字の事業の保全を図り、Bという事業、すなわち旧会社は現状維持・放置若しくは清算という事が考えられます。

※テコ入れできれば良いのですが、なかなか厳しいものです。

このように、黒字の事業の保全を図りたいという事でしたら、第二会社を考慮する必要がありますが、こういった状態でなく、赤字の事業を別会社云々とか考えても、意味が無いのです。

 

事業譲渡や会社分割といった、第二会社方式の採用を検討する際は、営業利益が黒字という事が大前提です。

営業利益が黒字だが、経常損益が赤字と言う場合、借入金の利払い負担が大きいため、結局は赤字となりました。

というケースが殆どですから、そういったケースは、事業を別会社に移し、黒字の事業の保全を図りつつ、元の会社は清算、若しくは放置という事が成り立つのです。

単一の事業を行い、赤字であれば、大掛かりなことをせずに、地道にコツコツ改善していく他ありません。

改善の効果が出てきて、営業利益が黒字となり、そこからさらなる利益増が見込めるようになってから、そこでようやく「別会社はどうか?」と考えればよいのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。
平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている