事業再生は正直「お金がかかります」。手続き関係は費用がかかり、専門家はタダで動かない

事業再生は基本的にお金がかかります。ほぼ、全く必要としないケースもある事はありますが(末期症状の場合によくみかけます、代位弁済を勧めるような企業がまさにそうだと思われます)、基本的にはお金がかかる事になります。

あまり話題に出ない事が多いですが、実は、事業を再生するにもお金がかかるケースが非常に多いのです。

どのような局面でお金が必要とされるの?

例えば、後述するリスケジュール(返済条件変更)申請ですが、リスケジュールの応諾をいただき、条件変更の手続きを進める際にお金がかかる事があります。

内訳としては、金融機関に支払う条件変更の手数料、収入印紙代(微々たるものです)、また、リスケジュールの交渉期間中、支払いを止めていたら本来支払う分の金利を支払う必要があります。

さらに、保証協会の保証付き融資をリスケジュールする際は、保証協会に支払う手数料が必要になるのです。

ここで、リスケジュールの手続き費用を用意する事ができず、リスケジュール交渉が前に進まない方もいらっしゃるのです。

 

専門家に払う費用を確保しないと事業再生は進まない

どのような事かいうと、第二会社方式の採用を検討し、実行に移す場合、弁護士・司法書士等といった専門家が必要になります。第二会社を作る時は、法的な書類を作成する事になりますから必須となります。

第二会社を作る際、分割計画書を作成する事になりますが、その際、第二会社方式が法律に抵触していないか等といったリーガルチェックもしてもらう必要があります。

もっと踏み込んだ話になると、株式の評価額も算定してもらう場面に出くわすと思います。その際には会計士による評価が必要となります。

事業再生に精通している専門家がいなければ、事業再生に特化したコンサルタントに頼む場面もでてきます。そこでもお金が必要となります。不動産の保全を図ろうと任意売却を検討する際も、不動産鑑定士に支払うお金がかかります。

何をするにしても金はかかる

また、法的手続きによる再生を検討し、実行する段になったら必ずお金が必要となります。弁護士に支払う着手金、裁判所に納めなければならない予納金。これら全てにお金がかかるのです。

この部分を抑えておかないと、「再生に向けて動き出そう!」と決意したところで、「具体的にどうやって動こうか」と考えた際、資金が無いと何もできなくなってしまうのです。

 

予め資金を用意しておかないと絵に描いた餅で終わる

こんな例があります。弊社にご連絡いただいたお客様で、「民事再生を視野に入れている」とおっしゃっていた経営者の方がいらっしゃいましたが、「民事再生は予納金と弁護士費用がかかりますけど、費用は捻出できるのですか?御社の負債額から言うと、7~8百万円は用意しておかないと、手続きできないですよ」というと、「そんな資金は無い…」とガックリしていました。

公的な機関である中小企業再生支援協議会でもお金はかかります。

中小企業再生支援協議会(以下、再生支援協議会)は、産業活力再生特別措置法第41条に基づき、中小企業再生支援を行う者として認定を受けた、商工会議所などの認定支援機関を受託機関として、同機関内に設置されています。

再生支援協議会では、事業再生に精通した様々な専門家が常駐しており、経営危機に陥ってしまった中小企業の相談を受け付け、解決に向けた助言や支援施策の提供、支援機関の紹介等を行っています。

この助言の部分は「一次対応」と呼ばれており、常駐している専門家からアドバイスを受ける事になります。この一次対応は無料で行っています。

二次対応に進むと費用が発生する

しかし場合によっては(事業性など、一定の要件を満たした場合)、再生支援協議会が再生計画の策定支援をしてくれる事になります。

この時、「入口で無料だったから最後まで無料でやってくれるのでは?」と思いこんでしまう方も少なからずいらっしゃいますが、実は入り口の時点で100万円程度の費用がかかる事になるのです(企業規模が大きければ、関与する専門家が増えるため金額も大きくなります)。

弊社へ相談に来られるお客様で、再生支援協議会に相談に行かれた方もいらっしゃいますが、入口で100万円近い金額がかかる事を知らず、いざ、再生支援協議会から「支援が決定しましたのでお金を用意して下さい」となった時に、お金を用意できず、結局は諦めてしまったという方も少なくありません。

 

まとめ《地獄の沙汰も金次第》

ここまでお読みいただければ分かると思いますが、事業再生はお金がかかるものなのです。ですから、お金があるうちに早急に意思決定をして、動き出した方がよいのです。

でも、早急にって言ってもなかなか動かない人がたくさんいるんですよね。けっこうギリギリまで「なんとかなる」と思いながら、無策でダラダラと無駄な時間だけが過ぎるケースが非常に多いです。

そうして意思決定が遅れ、最終的に「これしか方法がありません」と言う言葉を聞く羽目になってしまうのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。
平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている