事業を続けるか撤退するかといった選択は自分自身で決めるしかない

今回のお話は、「今後の進退を考えている方」に向けたお話です。ですから、「事業を辞める気なんてサラサラないよ!」とか、「そんな事、一度も考えた事がない。」という方は、読んでも時間の無駄ですから次回の更新をお待ち下さい。

答えは自分で出さなければならないのです

「私は今後どうしたらよいのでしょうか?」事業を続けた方がよいのか、それとも、撤退する方がよいのか、今後の進退について悩んでいる方から、よく聞かれるご質問です。

このようなご質問をされる方は、

  • 高齢の方
  • 事業があまりうまくいっていない方

上記どちらかに当てはまる方が殆どですが(うまくいってたら、辞める理由は無いですからね…)、この手の質問は正直、答えようが無いんですよね。

このブログを読まれている方の殆どが、「この手の質問に答えてあげるのがあなたの仕事でしょ?」と思っているかもせしれませんが、厳密に言えば、この手の質問って私の領域ではないんですよね。

とはいえ、ご相談者様は資金繰りが厳しい中、お金を払って私に相談している訳ですから答えない訳にもいきません。ですから、私はいつもこう答えます。「今の現状で資金繰りがまわるのであれば、とりあえず続けてみた方が良いですし、回らないのであれば辞めた方がよいかと思います」と。

ただ、「今後どうしたらよいのか」という相談をしてくる方の多くは、資金繰りがまったく回らないという状況ではないので、たいていの場合、「いえ、仕事を続けたい気は少なからずありますが、体力・気力がもつかどうか分からないので、中途半端に続けるのであれば、今、辞めた方が良い気もしますし」このように話を切り返される事になります

このように返答されては、私としても、「それでしたら、辞めた方がよいのではないですか?」としか答ようが無いのです。

このやりとりを客観的に見て、あなたはどう感じますか?なんだ、あんたに金払って相談しても、答えをくれないのか?と思いますでしょうか。冷たいヤツだと、感じたでしょうか?

客観的に、このやり取りを聞いた方は、きっとこう思ったのではないでしょうか?

「確かにそのとおりかもしれない」と。

もちろんこのような質問をしてくる方の気持ちを、1ミリも理解していない訳ではありません。むしろ、質問をしてくる方のお気持ちは、痛いほど理解しているつもりです。

相談を受ける際、相談者様の生活状況等をお伺いする事がありますから(当然、無理して聞くような事はしません)悩みの原因となる生活背景を十分理解しています。資金繰りがとりあえず回る状況で、このような質問をされたら前述のように答えるほかないのです。

 

自分の人生を決めるのは結局は自分しかいない

私は、資金繰りを回す方法や、資金調達の方法、売上を上げるアドバイスならできますが、人生の相談は専門外なので、相談に乗ってあげる事はできないのです。こうした問題は答えは自分自身にしか分からない事ですから、それを第三者に求めても、堂々巡りになってしまう事が多いです。

続けようと思えば続けられる状況で、「事業を続ける」、「事業を辞める」という問題は、第三者が口を出す領域ではなく、ご自身が決断される事です。

このような質問は、突き詰めていくと、事業の相談というより、その方の人生相談に話が切り替わるケースが大半ですから、話の趣旨が入れ違ってしまう事が多々あるのです。

同じように悩んでいる方はどうしたら良いのか

もし、あなたが、同じような事で悩んでいたらどうしたらよいでしょうか?

答えは簡単です。

資金繰りが回り、自分の給料が確保できるのであれば、決断を急がずにとりあえず事業を続けてみて下さい(資金管理をきちんと行いながらという事が前提です)。

とりあえず事業を続けてみて、「やっぱりこの仕事が好きだ」とか、「お客様のためにできるところまでやってみる」と思うようになれば、そこでまた気分新たに「よし、もう少し踏ん張ってみよう」と決めればよいですし、しばらくやってみても「体力的にしんどい」とか「やはり、経営が楽にならないから、辞めたくなってきた」と思うようになってきたら、適当なところで区切りをつければよいだけの事ですから、その時決断すればよいのです。

そもそも、2~3年後の事を今話しても、その間に人の考えなどいくらでも変わりますから、今すぐ決断する必要はありません。

資金繰りが楽ではないにしろ、なんとか資金が回るのであれば、続けながら様子を見ればよいだけの事ですから、焦って決断する必要など全くないのです。

 

焦って撤退すると、後悔だけが残る可能性があります

つい先日の事、半年前にお会いした方からご連絡をいただきました。都内で卸売・小売業を営んでいる方なのですが、お会いした時は、「後継ぎもいないし年齢的にきついから、辞めようかと悩んでいる」とおっしゃっていました。

この方の状況は、銀行借り入れはできないが、キャッシュフローで回るため、今すぐどうこうという訳ではありません(売掛金担保融資も可能でした)。生活できるだけのお金は毎月確保できており、自宅の保全も図ってあるため、もし何かあっても、いきなり生活が困窮するような事はあり得ません。

これらの要因を考えると、すぐに撤退する必要性が見当たらないので、「今すぐ決断するのではなく、ゆっくり考えてみてはどうですか?もしかしたら、気が変わるかもしれません。人の考えなど、時間が経てば変わりますから」とアドバイスしました。

経営者の方は私の答えに釈然としないまま「とりあえず、一応続けてみます」と言って、その日は話が終わりました。

それから半年後、その方はどうされたか?

続けようか辞めようかで悩んでいるうちに、ガラッと気が変わったらしく、今では「仕事が面白く感じてきました」と言って、楽しそうに頑張ってます。どのような心境の変化があったのか、興味があったので聞いてみる事にしました。すると、このように答えてくれました。

「あの時は仕事を続けるのが疲れたという考えが強かったのですが、仕事を続けているうちに、もうひと踏ん張りしてみるのも面白いのではないか?と考えるようになりました。どうせ一度きりの人生だし、思いっきりやってみようという考えに変わり、今はとにかく頑張っているんですよ」

これは、とりあえず続けてみたからこうなった訳ですから、お会いした時点で早急に決断し、「撤退する!」と焦って決めてしまい、さっさと撤退してしまったら、後々後悔していたに違いありません。会社が無くなった後に「やっぱり続けた方がよかったのかな…」等と考え直しても、会社がすでに無い状態ですから後戻りできません。

めちゃくちゃバイタリティがあれば、気合いで1からビジネスを作る事が可能だと思いますが、正直、すごく大変です。それは、これを読んでいるあなたも十分理解していると思います。ですから、もし、これを読んでいるあなたも、続けようか、辞めようかで悩んでいるのなら、お金が回る間はとりあえず続けてみてはいかがですか?

 

答えが出ないなら答えが出るまで続けてみる

もちろん、毎月赤字を垂れ流しているのであれば、早急に辞めるべきだと思いますが、とりあえず資金繰りが回り、いくらかでも自分の給料を確保できているのであれば、続けることをお勧めしています。

決断は一瞬で終わりますが、後悔は一生続きます。

今、これを読んでいる方の中でも、すくなからず「あまりうまくいってないから、辞めた方がよいのではないか…」とお考えの方もいるかもしれません。でも、続けていればなんとかなるかもしれませんし、時間が経てば考えが変わるかもしれませんから、悩んでいるのであればとりあえず続けた方がよいのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。 平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている