銀行に融資を依頼したらビジネスローンを勧められた!利用したら今後の融資は難しい?

銀行に新規融資を依頼したら銀行ビジネスローン(銀行がサービス提供するビジネスローン)を勧められたけど、利用しても大丈夫かな?

金利は高いけど、銀行のビジネスローンだし、利用しても問題ない気がするけど、今後、銀行から借りれなくなったりするのかな。

銀行に勧められた銀行ビジネスローンを利用しても、今後、銀行融資を受けることができるかどうか知りたい。

この記事では、こういった疑問にお答えします。

目次

銀行ビジネスローンを利用すると今後の銀行融資は難しくなることがある

借入過多、あるいは業績があまり良くない状態で銀行に融資を依頼すると、通常の融資ではなく、銀行名の付いたビジネスローン(銀行ビジネスローン)を勧めらることがあります。

銀行ビジネスローンは、ノンバンクのビジネスローンと比較すると金利は低く、通常の銀行融資と比較すると審査は早いので、使い勝手は良いです。

しかも、サービス名に銀行名が付いているので、「銀行ビジネスローンなら利用しても特に問題なさそう」と感じるかもしれませんが、
結論から言うと、銀行ビジネスローンを利用すると、今後の銀行融資は難しくなることがありますので、注意が必要です。

銀行からすると銀行ビジネスローンも高金利の部類

銀行ビジネスローンは、ノンバンクのビジネスローンと比較すると金利は低めに設定されているとはいえ、通常の銀行融資よりも金利は高めに設定されています。

  • 一般的な銀行融資 → 2~4%の間(2%台前半が多い)
  • 銀行ビジネスローン → 2~14% (5%~6%ぐらいが多い)
  • ノンバンクのビジネスローン → 6%~18%(8~10%ぐらいが多い)

そのため、銀行からすると「銀行名がついているとはいえ、ビジネスローンに変わりはない」と認識されることが少なくないので、今後の新規融資は難しくなります。

詳しくは別記事の「銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違い」をどうぞ。

高金利の金を借りている企業というマイナス評価を受ける

企業からすると使い勝手の良いビジネスローンも、銀行や政府系金融機関からすると、「高金利の金に手を付けなければならない程、資金繰りが悪化している」というネガティブなイメージしかありません。

ノンバンクのビジネスローンと比較すると金利が低めに設定されている銀行ビジネスローンとはいえ、ビジネスローンには変わりありませんので、銀行や政府系金融機関からのマイナス評価は避けられません。

そのため、銀行ビジネスローンを利用すると、今後の新規融資は難しくなります。

銀行ビジネスローンを利用した企業が今後も銀行融資を受けるためのポイント1つ

銀行ビジネスローンを利用した企業が今後も銀行融資を受けるためのポイントは下記1つです。

  • 決算書に銀行ビジネスローンを利用した事実を残さない

上記のとおりです。

決算書に銀行ビジネスローンを利用した事実を残さない

【銀行融資】ノンバンクの借入があると銀行が融資しない理由と借入を見抜くポイントを解説」という記事でも解説しているとおり、ビジネスローンを利用している状態で銀行や政府系金融機関に融資を依頼すると、ビジネスローンを利用していることが判明します。

審査の際に決算書を提出する事になりますから、「借入金及び支払利子の内訳書」を見たらすぐに判明します。

ビジネスローンを利用していることが判明すると、銀行はもちろん、政府系金融機関は新規融資に消極的になります。

このあたりの対応は、ノンバンクのビジネスローン利用している時と殆ど同じです。

ですので、銀行ビジネスローンを利用する際は、利用した痕跡が残らないよう長期で借りるのではなく、短期(つなぎ融資)で利用するようにしましょう。

銀行ビジネスローンを利用した痕跡を残さないための施策3つ

最後に、銀行ビジネスローンを利用した痕跡を決算書に残さないための施策を3つ紹介します。

  • 決算の前に完済する
  • 決算の前に借換える
  • 決算の前に個人で借りて完済する

上記のとおりです。

決算の前に完済する

決算の前に全額返済してしまえば、銀行ビジネスローンを利用した痕跡は一応残りません。

“一応”とお伝えした理由は、支払い利息が計上されるからです。

ただ、支払利息は計上されますので、銀行によっては支払利息の金額を見て「期中に高金利の借入を利用した可能性がある」と判断する可能性はあります。

とはいえ、利用金額が低い、あるいは利用期間が短ければ、そこまで大きな変動はないといえます。

決算の前に借換える

前述の「決算の前に完済する」と同様、ビジネスローンを完済するという事は同じなのですが、自己資金で完済するのではなく、銀行融資を受けて「借換え」てしまえば、決算書にビジネスローンを利用した痕跡は残りません

ビジネスローンを利用したら、できるだけ早いうちに銀行から借換え資金を借りて「借換え」を実行します。

銀行から融資を受けて、借換えが実行できれば、ビジネスローンは完済扱いとなりますので、今後の銀行融資の審査には影響しません。

銀行から借換え資金を借りることができるの?

ビジネスローンの利用状況と経営状況次第にはなりますが、銀行から借換え資金の融資を受ける事は不可能ではありません。

例えば、銀行の融資審査が下りるまでの間の「つなぎ資金」としてビジネスローンを利用している企業と、ビジネスローンの残高が毎期残っている企業とでは、銀行の見方は全く異なります。

  • つなぎ資金として借りている → 借換え資金の融資を受けれる可能性は高い 
  • × ビジネスローンの残高が毎期残っている → 借換えできる可能性は限りなく低い

つなぎ資金として利用しているような場合は、そこまでネガティブに見られる訳ではありませんので、借換えできる可能性はあります。

しかし、決算に毎期残っているような場合、ポジティブに見られることは当然ありませんので、借換えできる可能性は限りなく低いです。

決算の前に個人で借りて完済する

自己資金で完済することができず、借換えもできないとなると、最終手段ではありますが、経営者個人で借入を起こしてビジネスローンを完済する方法しかありません。

具体的には次のとおりです。

  1. 経営者個人で借入を起こす(個人ローンなど)
  2. 経営者個人で借りた金を会社に貸付ける
  3. 会社で借りたビジネスローンを返済する
  4. 会社は経営者個人に返済する

経営者個人から借りたお金が決算書に残る分には融資審査でマイナスになることはありませんので(実質自己資本とみなされるため)、個人から借りて会社に貸し付ければ問題ありません。

詳しくは「実質自己資本とは?求め方や自己資本との違いを解説」をどうぞ。

ちなみに、個人ローンなどではなく、親戚や友人・知人から借りるよう推奨する方がいますが、止めた方が良いです。

もし万が一返済できなくなった場合、関係修復がとてつもなく難しいというケースを筆者は沢山見てきました。

ですので、この方法を選ぶぐらいなら、個人ローンやキャッシングなどで借りた方が良いです。

まとめ

以上、銀行に新規融資を依頼した際に、銀行ビジネスローンを勧められて、銀行ビジネスローンを利用しても今後、銀行から融資を受ける事ができるかどうかについて解説しました。

おわり。

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