【リスケジュール】契約更新の時に元本返済を増額するよう言われたけど、応じる必要はある?【資金繰り次第】

リスケジュールの更新時期が近づいてきたけど、担当者から「次回リスケ更新の際、元本返済を増額してください。増額できない場合、リスケ更新には応じられません」と言われた。

今の状況で返済額が増えるのは厳しいよ。

そもそも、元本返済の増額に応じる必要があるのか、断ってもよいのか知りたい。

この記事では、こういった疑問にお答えします。

目次

リスケ更新時の元本返済を増額を受け入れるかどうかは資金繰り次第

リスケジュール契約を更新する際、金融機関の担当者から「次回リスケジュールを更新する際、元本返済を増額して欲しい。増額して貰えないとリスケジュール契約を更新できない可能性がある」と言われるケースがあります。

金融機関の担当者にこのように言われると、「増額しなければならないのか…」、「毎月の返済を増やさないとリスケジュールに応じて貰えない」などと思い込んでしまうかもしれませんが、
結論から言うと、嫌なら断れば良いですし、返済できそうなら増額すれば良いです。

増額しないと更新できないと言われても、厳しければ断りましょう

元本返済を増額しても資金繰りに影響が無ければ増額してもOKだと思います。

しかし、そうでない場合、背伸びして返済しても資金ショートの可能性が高まるだけなので、返済額を増額すると資金繰りが厳しくなるのであれば、正直に「厳しい」と伝え、丁重に断りましょう。

  • 増額しても資金繰りに何ら影響はない → 増額要求に応じる
  • 増額したら資金繰りが厳しくなる → 増額要求を丁重に断りましょう

応じる義務は一切ない

元本返済の増額を断ると「増額しないとリスケジュールの更新はできません。更新できないと約定に戻りますよ」と断言されるケースが多々あります。

担当者にこのように断言されると、「今回は増額しないとリスケを更新して貰えないかもしれない…。」と思い込んでしまう方も少なく無いですが、基本的に応じる義務は一切ありません。

増額要求を断ると、度々要求されますが、断り続ければ最終的には同じ条件のリスケジュールに応じてくれますので、「今回は増額しないときっとダメだ」などと思い込まず、増額要求を受け入れないようにしましょう。

貸し手である金融機関の立場上、少しでも元本を返済して貰いたいという要求は当然だと思いますが、要求に応じるか応じないかはあくまでご自身で決める事です。

元本返済を増額しても返済できるなら応諾すれば良いですし、返済が厳しそうであれば断った方が良いです。

返済できそうなら元本返済を増額した方が良い

例えば、元本ゼロ+金利のみという条件でリスケジュールして貰っているような場合、金融機関から「数万円でも良いから元本返済をして欲しい」と言われるようなケースがよくあります。

このような場合、数万円のインパクトは少ないと思いますので(事業規模にもよりますが)、交渉が長引きそうで、面倒であれば応じても良いのではと思います。

  • 現在の支払い条件:元本ゼロ+金利のみ
  • 変更後:元本2万円+金利

元本返済を増額するメリット

先程の例のように、元本返済を2万円ぐらい増やしても、更新手続きがスムーズに進むぐらいでその他のメリットはありません。

ただ、十万単位で元本返済を増額するような場合は状況が異なります。

金融機関次第にはなりますが、再度融資してもらえるようになる可能性はあります。

筆者がよく見聞きする例で言うと、例えば、毎月20万前後、元本返済を増やし、1年近く返済を続けていると、急な資金ニーズが発生した時に、元本返済を続けた分ぐらいの融資を実行してくれるケースはよく見かけます。

無理して増額すると後が面倒

すでにリスケジュール中だけど、さらなる条件変更は可能?【結論:可能】」でも解説しているとおり、一度増額した返済額を減らす事は可能です。

ただ、再度リスケジュールの依頼をするとなると、書類をまとめたりする手間が発生したり、手続きに1~2カ月かかりますので、その余力があるなら営業に集中した方がマシだと思います。

なので、元本返済を増額する際は、「増額しても資金繰りに影響を及ぼさないか?」という事を十分検討してから、応じる・応じないの判断をするようにしましょう。

元本返済を増額する時の検討ポイント2つ

元本返済を増額する時の検討ポイントは下記2つです。

  • キャッシュフローが増加傾向にあるかどうか
  • 手元資金は月商の一ヶ月分ぐらいは留保されているかどうか

上記のとおりです。

キャッシュフローが増加傾向にあるかどうか

キャッシュフローが増加傾向にあるような場合、元本返済を増額しても問題ありません。

例えば、元本ゼロ+金利で毎月50万円払っている企業があるとします。

リスケジュールを依頼した時は、税引き後利益(金利を支払った後の収支)がゼロという状況でしたが、業績が回復し、税引後利益が300万ぐらい出た場合、翌年から元本返済を増額しても問題無いと思います。

このケースですと、月々15万~20万ぐらい元本を増額するのがベターです。

元本返済増額の目途は税引き後利益の7割程度

300万円の利益が出たから、月々25万返済するという決め方は資金繰りがカツカツになる恐れがあります。

このような場合、キャッシュフロー(税引き後利益+減価償却)の70%ぐらいで考えた方が無理のない計画だと言えます。

手元資金は月商の1ヶ月分ぐらいは留保されているか

最低限、月商の1ヶ月分ぐらいの手元資金を留保しておかないと、ギリギリの資金繰りを余儀なくされ、ちょっとした入出金のズレが発生した時に、資金ショートを起こす可能性が出てきます。

月商の月商の1ヶ月分ぐらいの手元資金があれば、多少、入出金にズレが生じても資金ショートするような危険性は低いので、元本返済の増額を検討する時は、手元資金が月商の1ヶ月分ぐらいは留保されているかどうかが判断の目安になります。

まとめ

以上、リスケジュールの契約更新の際、金融機関に元本返済を増額するよう言われたけど、応じる必要はあるかどうか、ということについて解説しました。

元本返済の増額要求に応じる義務はありません。

ですので、要求に応じるか応じないかは自社の資金繰り状況を検討して判断するようにしましょう。

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