信用保証協会に代位弁済されると銀行口座は凍結する?【するけど後で解除されます】

  • 銀行からマル保(保証付)融資を受けているけど、借入金の返済ができず、信用保証協会に代位弁済された場合、銀行口座は凍結するの?
  • 仮に、銀行口座が凍結した場合、口座はずっと凍結されたままになるの?それともいつかは解除されるの?
  • 代位弁済された時に銀行口座がどうなるのか知りたいよ。

この記事では、こういった疑問にお答えします。

信用保証協会に代位弁済すると銀行口座は凍結します【結論】

銀行からマル保(保証付)融資を受けている企業が、90日以上返済が滞ると、期限の利益を喪失し、信用保証協会へ代位弁済されます。

この時、マル保融資を受けている銀行の預金口座は一時的に凍結します。同時に、借入の連帯保証人である経営者個人の預金口座も一時的に凍結します。

 

ちなみに、信用保証協会の代位弁済についてさらに詳しく知りたい方は「信用保証協会に代位弁済されるとどうなる?今後の流れと返済方法について解説」をどうぞ。

預金口座に残高があると凍結時に返済に充当されます

口座が凍結すると、凍結した時点で口座に入っていた預金残高は全額借入金の返済に充当されます。

口座の凍結が解除された時に通帳記帳をすれば確認できますが、残高はゼロになってます。

銀行口座の凍結は代位弁済手続きが終われば解除される

期限の利益を喪失した時点で預金口座は凍結されますが、代位弁済の手続きが完了すると、口座の凍結は解除されます。

ですので、取引先からの入金口座として引き続き使いたいということであれば、今まで通り入出金口座として使う事ができます。

 

ただし、一度凍結した口座を再び使うことは正直、あまりおすすめできません。

どうしても使い続けたいという時は、次のことに注意して下さい。

 

信用保証協会に代位弁済して一度は凍結した口座を使い続ける時の注意点

  • 銀行に負債が残っていると入金と同時に相殺される
  • 他債権者から預金口座を差押えられる可能性がある

上記のとおりです。

銀行に負債が残っていると入金と同時に相殺される

代位弁済の手続きが終了して口座凍結が解除されると、銀行に対する負債は無くなったと思い込んでしまう方がけっこういます。

でも、以下いずれかのケースに該当する場合、銀行に対する負債は残っています。

  • 普通保証(保証割合8割)で融資を受けた場合
  • 銀行に延滞利息(遅延損害金)をチャージされている場合

普通保証(保証割合8割)で融資を受けた場合

普通保証でマル保融資を受けた場合、信用保証協会が保証する割合は8割ですので、残りの2割の部分について銀行がリスクを負うことになります。

例えば、マル保融資の残高が1,000万円ほど残っていて、期限の利益を喪失した場合、銀行は信用保証協会から800万円の肩代わり返済を受ける事ができますが、残りの200万円については銀行の負担となります。

つまり、銀行は200万円の債権を有していますので、融資を受けた銀行の口座に入金があれば、200万円の債権と相殺されてしまいます。

銀行に延滞利息(遅延損害金)をチャージされている場合

マル保融資の返済を止めると、通常の金利支払いに加えて「延滞利息(遅延損害金)」が発生します。

返済が止まってから120日間に発生した利息・延滞利息は保証協会が肩代わり弁済を行いますが、それ以上に発生したものについては銀行負担となります。

代位弁済の請求は、保証付債権に事故が発生し、その解消に努めた結果、回収が困難と判断される場合に行なうことになりますが、請求にあたっては、金融機関から提出された事故報告書に基づいて、信用保証協会と金融機関であらかじめ協議し、その上で行なうこととしています。 請求できる範囲は、未回収元本に未収利息及び最終履行期限(期限の利益を喪失した場合は喪失日)後120日(※初日不算入)までの延滞利息(遅延損害金)を加えた額が限度(注)です。なお、延滞利息の計算は、貸付利率(割引利率)と同率とします。(注)長期延滞先の場合は、未収利息発生日から365日超の利息は原則カットとなります。

出典:信用保証のご案内 2019 | 愛媛県信用保証協会

銀行負担の利息については、債務者企業に請求してくることになります。

つまり、銀行負担の利息が残っていると、口座に入金されると同時に相殺されることになりますので、口座を使いたいとお考えの方は、ご注意ください。

延滞利息の請求は、代位弁済の手続き後に銀行から郵送で書類が届きますので、

他債権者から預金口座を差押えられる可能性がある

借入している金融機関が銀行1行だけならあまり関係無いですが、複数の金融機関と取引している場合、預金口座の差押えの対象となる可能性があります。

 

銀行口座の差押は簡単?債務者の口座の特定は難しい【今後は法改正で裁判所が照会】」でも解説しているとおり、口座の差押えを行うには、銀行名と支店の特定が必要になります。

通常であれば、債権者が時間と費用をかけて銀行名と支店名を調査し、差押えするかどうか検討することになるのですが、金融機関は決算書の勘定科目から債務者企業がどこの銀行に口座を開設しているのかをすでに把握しています。

わざわざ調べなくても、過去に提出された決算書をみれば、どこに普通預金口座を開設しているのかは、一目瞭然という訳です。

 

債権者に口座情報を知られているのに、入金用の口座として使うのは非常に危険です。

知られているのは口座情報だけでなく、売掛金の入金日なども把握されている訳ですから、一般債権者と比較したら差押えしやすい環境にあります。

そんな差押えリスクを抱えた口座を使い続けるのは、正直、賢い選択とは思えません。

どこの銀行でも構いませんので、新たに普通預金口座を開設し、そちらを入金用として使う事をおすすめします。

 

ちなみに、以下の記事でおすすめの法人デビットカードを紹介しています。

入金用の口座として使えるばかりか、カード支払い機能で経費精算の手間も省けますので、1~2枚作っておくと便利です。

法人デビットカードおすすめ4選!カードの特徴とメリットデメリットを解説【新設法人でも発行可能】

2017.11.03

 

まとめ

以上、信用保証協会に代位弁済されると銀行口座は凍結するのか?ということについて解説しました。

代位弁済になると手続き完了までの間は口座が凍結しますが、代位弁済の手続きが完了すれば凍結は解除されます。

おわり。

 

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