不動産の保全を図る際、賃料と同程度の支払いをしないと担保処分されてしまう理由

不動産を担保に差し出して借入を起こし、返済が不可能になってしまったら、債権者に「競売」による換価処分をされてしまう可能性が現実味を帯びてきます。

そのため、事業に必要な不動産や、どうしても自宅を守りたいというような場合、不動産の保全を図る必要が出てきます。

 

抵当に入っている不動産の保全を図る際、3つの解決策をご提案する事になります。

  • 任意売却
  • リースバック
  • 分割での支払い

です。

別法人を設立し、付け替え融資による不動産の保全などもありますが、前述の3つよりハードルが高いので、今回は割愛させて頂きます。
任意売却やリースバックなどは、協力者が必要ですし、多少の費用がかかるので、資金的な余力のある方にはお勧めですが、資金的な余裕が無い方は、「分割での支払い」をするほか方法がありません。

この「分割での支払い」ですが、いったいどれぐらい支払えばよいのか?という疑問がでてくると思います。このような相談を受けると、私は決まって「この物件を賃貸で借りるとしたら、月々の家賃相場はどれぐらいになりますか?」と質問します。

この家賃相場というのは非常に重要で、相場に則った金額を毎月払い続けることで、「しばらくの間、競売に掛けないで欲しい」と交渉する事ができるのです。

 

債権者は他人に貸せば想定賃料を受け取る事ができる

不動産は「地代」と「家賃」という「果実」があります。

この果実は第三者に貸している場合の「地代」、「家賃」だけでなく、自己使用の場合にも当てはまります。というのも、賃貸を想定する事により、金額にあらわす事ができるからです。

この「想定賃料」は非常に重要な考え方となります。

というのも、債権者からしたら、他人に貸せば「想定賃料」が入る訳ですから、債務者からの返済額が「想定賃料を下回るのであれば他人に貸すか、若しくは競売による一括回収の方が良い」と判断されてしまいます。

債務者が使用している限り、想定賃料を受け取る事が出来ない訳ですから、想定賃料が入ってこないのであれば、競売、若しくは任意売却によって、担保を処分するほか回収の手立てがなくなるのです。

競売を回避するために、債務者の方から「相場に則った賃料を払うので、この物件を使わせて欲しい」と債権者と交渉することにより、競売を回避する事が可能となるのです。

必ず応じてくれるという事はありませんが、資金的な余力が無くても、このような交渉により、競売を回避することができるのです。

ご注意下さい:
債権者によっては想定賃料の回収よりも、競売による一括回収ありきで話を進めます。 最近の保証協会などがまさにそうです。(政策公庫も厳しい傾向にあります)地域金融機関はまだまだ交渉の余地はあると思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年神奈川県生まれ。コンサルティング会社勤務を経て独立。店舗ビジネスに特化したコンサルティング業務を展開していたが、身近な人の倒産を目の当たりにした事をきっかけに事業再生に目覚め、平成21年5月より、事業再生に参入。全国各地の中小企業の再生業務に関与し、中小企業の事業再生のサポートを行っている。
平成23年8月、M&Aに特化した株式会社クレアークを設立、代表取締役に就任。現在に至る。業務の幅を広げる事により、サポートの幅を広げている