【銀行融資】借入上限額の目安はどうすれば分かるの?指標を3つ紹介【借入可能な目安がわかる】

  • 今のウチの財務状況で銀行からあとどれぐらい融資を受ける事ができるものなのかな?
  • 大体の目安が分かれば、新規融資の依頼をしても大丈夫なのか、あるいは借換えやリスケジュールを視野に入れた方が良いなどという判断ができるのだけど…。
  • 銀行からあとどれぐらい融資を受けることができるのか、目安となる指標とかがあれば教えて欲しいよ。

この記事では、こういった疑問にお答えします。

銀行融資の借入上限額の目安を把握しておくことは資金繰りの観点から重要

資金繰りを円滑に回していく上で、銀行融資の借入上限額の目安を把握しておくことは非常に重要です。

理由はシンプルで、借入上限額の目安をある程度でもよいので把握していれば、「あと〇百万円ぐらいなら恐らく借りれそうだから、今のウチに借りておいて手元資金を厚くしておく」というような先手を打つ事ができるからです。

借入上限額の目安を把握していないと、手元資金が減ってきた頃に融資の依頼をして、断られてしまったら場当たり的な対応になりがちで、しかもギリギリの資金繰りを余儀なくされます。

「次もまた貸してくれる」と考えながら資金繰りを回すのと、「多分、次は無いかも」と考えながら資金繰りを回すのでは、資金繰りは大きく変わります。

場当たり的な対応にならないためにも、銀行融資の借入上限額の目安はつねに把握することができるよう、代表的な指標を3つご紹介します。

 

銀行融資の借入上限額の目安を計る指標は3つ

  • 借入金月商倍率から算出する(売上から算出)
  • 債務償還年数から算出する(返済財源から算出)
  • インタレスト・カバレッジ・レシオから算出する(金利負担から算出)

上記のとおりです。

借入金月商倍率から算出する(売上をベースに算出)

借入金月商倍率とは、既借入金が平均月商の何カ月分(何倍)あるのか?ということ計ることができる、非常にシンプルな指標です。

借入金月商倍率の計算式
  • 借入金月商倍率 = 有利子負債(借入)÷ 平均月商(年商÷12)

例えば、平均月商が3千万円で、既借入金が2億円あるような場合、借入金月商倍率は6.7倍となります(水準的には「借り過ぎ」です)。

借入金月商倍率の目安

一般的には次のように言われています。

  • 1~2倍 → 正常(普通に借りれる)
  • 3~4倍 → 注意(依頼した金額の融資が実行され難くなる)
  • 5~6倍 → 危険(真水はあまり期待できなくなる)

ちなみに、「事業再生を検討するタイミングはいつ?【判断するポイントは6つ】」という記事でも解説していますが、業種によって借入金月商倍率の目安は異なります。

設備投資の必要な業種と設備投資を殆ど必要としない業種では、資金繰りの実態は異なりますので、あくまでも一つの目安としてとらえておくと良いです。

債務償還年数から算出する(返済財源をベースに算出)

債務償還年数とは、企業が稼いだ利益で既借入金を全額返済するのに何年かかるか?という事を計る指標です。

企業が生み出すキャッシュフローをベースに計算しますので、企業の返済能力を如実に表しているといえます。

債務償還年数の計算式
  • 債務償還年数=有利子負債(借入)÷ 返済財源(当期利益+減価償却)

債務償還年数の目安

概ね以下のとおりです。

  • 10年以内 → 正常先
    • 優良 → 3年以内
    • 良好 → 5年以内
    • 普通 → 10年以内
  • 10年~15年 → 要注意先
  • 20年~30年 → 要管理先
  • 30年超 → 破綻懸念先

債務償還年数は金融庁の方針として、15年以内とするように目線が定められてはいますが、実務上、分岐点となるのは「10年」です。

10年以内であれば、普通に融資を受ける事ができますが、10年を超えると提出資料が増えたり、「今後のビジョンを明示して欲しい」等と言われるようになり、今までと対応が明らかに違うということが目に見えてわかるようになると思います。

債務償還年数が15年を超えると、新規融資を依頼しても、借換え(真水はほんの少しだけ)、あるいはリスケジュールを勧められることが殆どです。

ちなみに、借換えとリスケジュールの違いについては「【銀行融資】リスケジュールと借換えはどう違うの?両者の違いを解説」をどうぞ。

インタレスト・カバレッジ・レシオから算出する(金利負担から算出する)

インタレスト・カバレッジ・レシオとは、支払利息や手形割引料の何倍の利益を生み出しているのか?という事を計る指標です。

インタレスト・カバレッジ・レシオの倍率が高ければ高い程、債務償還能力は高く(利益を生み出す力が強い)、反対に、倍率が低ければ低い程、債務償還能力が低いと判断されます。

インタレスト・カバレッジ・レシオの計算式
  • インタレスト・カバレッジ・レシオ = 営業利益(+受取利息) ÷ 支払利息(+手形割引料)

インタレスト・カバレッジ・レシオの目安

概ね以下のとおりです。

  • 良好 → 10倍~20倍
  • 普通 → 2倍~10倍
  • 注意 → 1倍~2倍
  • 危険 → 1倍以下

ちなみに、インタレスト・カバレッジ・レシオの全業種における平均値は2倍~3倍程度です。

1倍を割り込むと危険

インタレストカバレッジレシオが1倍を割り込むということは、支払利息を払えない状況ということを意味しますので、当然、銀行借入どころの話ではなくなります。

こうなると銀行借入うんぬんという話ではなく、事業再生に向けて経営改善に着手しない限り、企業の存続自体が危ぶまれるということを認識しておきましょう。

負債が多く、利息支払で利益が無くなってしまうケースについて「負債が多いと事業再生は難しい?【負債総額よりも営業利益が出ているかが重要】」という記事で解決の考え方を解説しています。

ぜひ参考にして下さい。

 

まとめ

以上、ウチの会社は銀行からあとどれぐらい融資を受けることができるのか?という事について、銀行融資の上限額を計る指標を3つ紹介しました。

おわり。

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