銀行に手形割引を断られた!原因と解決策を解説

  • 銀行に手形割引を依頼したら断られたよ。今まで普通に割ってくれていたのに、なぜなんだろ。
  • 理由はともかく、どこかで割ってもらわないと資金繰りが回らなくなるよ。
  • この先、どのように資金繰りを回していけば良いのか教えて欲しいよ。

この記事では、こういった疑問にお答えします。

銀行に手形割引を断られた時の対処法

いままで、取引先から受取った手形を銀行に割引依頼をしたら、普通に割ってもらえていたのに、急に手形割引を断られる事があります。

事前に「これ以上は割れない」と教えてもらえれば、対処のしようがありますが、急に言われても対処するのは難しいです。

そこで、この記事では、銀行に手形割引を断られる理由と、断られた場合の対処法について解説します。

 

銀行に手形割引を断られる理由は4つ

  • 割引枠が無くなったから
  • 個別銘柄の割引枠がなくなった
  • 手形振出人の与信が悪化した
  • 融通手形と判断されて断られた

上記のとおりです。

割引枠が無くなったから

手形割引は基本的に振出人の与信に依存しますので、手形の銘柄(手形を振出した会社)が良ければ割引いて貰えます。

ただ、振出人の与信に100%依存しているのかというと、そういう訳ではありません。

 

もし万が一、手形振出人が当座預金不足を起こし、振出した手形が不渡りとなったら、割引を行った銀行は割引依頼人に手形を買戻してもらう必要があるからです。

そのため、銀行は手形振出人だけでなく、割引依頼人の融資審査も行い、割引枠を設定しているのです。

 

例えば、銀行が割引枠を2,000万円に設定していて、現時点で1,700万円の割引を利用していたとします。

  • 銀行が設定している割引枠:2,000万円
  • 割引利用残高:1,700万円

こういった状態で、追加で500万円の手形割引を依頼すると、割引枠の上限を超えてしまうので、手形割引は断られてしまいます。

個別銘柄の割引枠がなくなった

「割引枠が無くなったから」の解説は、あくまで割引を依頼してきた企業の割引枠のお話ですが、銀行は個別銘柄においても割引枠を設定しています。

具体的には次のような状況です。

  • A社:2,000万円
  • B社:1,000万円
  • C社:500万円

A社は地域でも有名な企業なので与信が高い。そのA社が振り出した手形であれば2,000万円を上限に割り引いてもよい。

C社の財務内容は比較的健全ではあるものの、事業規模が大きく無いため、C社が振り出した手形の割引枠は500万円まで。

 

このように、銀行は個別銘柄ごとに割引枠を設定していますので、取引枠を超えた状態で手形割引を依頼しても、割引は断られてしまいます。

手形振出人の与信が悪化した

手形割引は基本的には手形振出人の与信に依存していますので、割引依頼人の与信が良くても、手形振出人の与信が悪化すれば個別銘柄の割引枠は縮小します。

融通手形と判断されて断られた

割引を依頼した手形が以下いずれかのケースに該当していると、銀行から「融通手形の可能性が高い」と判断され、割引を断られる場合があります。

融通手形と疑われやすい代表的なケースは4つあります。

  • 急に取引額が大きくなった場合
  • 手形振出日・支払期日が通常と異なる場合
  • 金額がキリのいい数字
  • 取引の流れが怪しい場合

上記のとおりです。

急に取引額が大きくなった

例えば、平均月商が1,000万円で、普段割引を依頼している手形の額面は200万~300万円ぐらいのものが、

急に800万円、1,000万円、1,500万円などといった感じに、手形の額面が膨れ上がった場合(売上規模に比べて急に金額が大きくなった場合)、不自然に思われ、融通手形の可能性が高いと判断されます。

手形振出日・支払期日が通常と異なる場合

例えば、いつも取引している企業の受取手形の決済日は毎月25日なのに、突然、支払い期日が5日とか、10日などの手形割引の依頼があると、銀行から不自然に思われ、割引を断られます。

金額がキリのいい数字

商取引で使われる手形は、キリの良い数字になるケースは少ないです。

また、今まで「2,566,430」といった数字で取引していたのに、急に「3,000,000」とか「5,000,000」などのキリのよい数字になると融通手形を怪しまれます。

取引の流れが怪しい場合

例えば、割引依頼人がハウスメーカーなのに、建築資材会社が振り出した手形を持参して「割引いて欲しい」というのは、取引の流れからいって不自然です。

説明するまでもありませんが、通常は建築資材会社が手形を受け取る側なので、建築資材会社がハウスメーカーから振り出された手形を割引くのが自然な商取引の流れです。

また、全くかかわりのない異業種から振出された手形を割り引こうとすると、銀行から怪しまれ、割引を断られます。

 

銀行に手形割引を断られた時の対処法

上から順番に検討すると良いかと思います。

  • 他行に割引をお願いする
  • 手形割引専門のノンバンクに割引依頼をする
  • 緊急時の資金繰りを実行する
  • 銀行融資以外の資金調達方法を検討する

上記の通りです。

他行に割引をお願いする

メインバンクに割引を断られても、他行が手形を割ってくれることがありますので、メインバンクに断られたら、他行に割引を相談してみましょう。

手形割引専門のノンバンクに割引依頼をする

銀行で割って貰えなくても、ノンバンクであれば割って貰える可能性があります。

割引手数料は銀行と比較すると高くなりますが、申込みから割引実行まで初回取引でも1週間ぐらいで実行される場合が殆どなので、銀行に割引を断られたら、手形割引専門のノンバンクに割引を依頼してみましょう。

緊急時の資金繰りを実行する

銀行・ノンバンクに割引を断られたら、通常通りの資金繰りで支払いを行うと資金ショートを起こす可能性が高くなります。

資金ショートを回避するためにも、通常の資金繰りではなく、緊急時の資金繰りを実行して、資金ショートを回避するようにしましょう。

 

緊急時の資金繰りとは、「銀行融資を断られたら一刻も早くやるべき6つの事!現状把握から資金繰りの見直しについて解説」でも解説しているとおり、

支払いに優先順位をつけ、優先順位の高い順から支払いを済ませる施策です。

優先順位の低い支払いは支払いの減額、あるいは一時的にストップするなどして対応します。

具体的な支払いの優先順位はつぎの通りです。

  • 手形支払い
  • 従業員の給料
  • 取引先の支払い
  • 事務所維持費(必要最低限)
  • 税金・社会保険料
  • 銀行返済

銀行融資以外の資金調達方法を検討する

手形割引を断られた場合、銀行から「こういった融資がある」等と言った提案があれば良いですが、銀行から何の提案も無い場合、銀行融資は期待できません。

こういった場合、「【資金調達】急ぎで事業資金を調達する方法とは?【4つ紹介します】」でも解説している方法でノンバンクから調達する事を検討します。

金利は高くつきますが、審査も早く、急な資金ニーズに対応してくれますので、どうしても支払いで資金が必要という時は、ノンバンクの利用も視野に入れるようにしましょう。

 

まとめ

以上、銀行に手形割引を断られる原因と、割引を断られた時の解決策について解説しました。

おわり。

 

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