会社の末期症状とはどのような状態?4つの特徴と理由を解説

  • 業績が悪化して債務超過になってしまったよ…ウチの会社は末期なのかな?
  • 銀行に新規融資を依頼したら断わられたよ。銀行に見放されてしまったということは、ウチの会社は末期なのかな?
  • 借入が多く、常に資金繰りが厳しいよ。ウチの会社は末期なのかな?

この記事では、こういった疑問にお答えします。

この記事を書いている筆者は、資金繰りや事業再生に関するご相談を経営者様から受けており、資金繰りにお困りの方からよく「ウチは末期です」というご相談を受けます。

様々な中小企業の経営者から相談を受けている経験から、会社の末期状態について解説します。

借入過多、収益力が低下したぐらいでは末期とは言えない

何年も資金繰りにお悩みの方から「ウチは末期です」という事をよく言われるのですが、財務資料を拝見すると、以下のような共通点があります。

  • 銀行からの新規融資はNG
  • リスケジュール中のため、資金調達方法が限られている

いずれも、借入過多、若しくは収益力の低下に起因するものです。

このような状況であれば確かに、資金繰りが楽ではないという事が容易に推察できますが、この程度で「末期」などと言っていたら、殆どの中小企業が末期に該当することになってしまいます。

それでは、どのような状態が本当の末期症状なのか、資金繰り・事業再生コンサルタントをしている筆者が思う「これは末期症状だ」と感じるポイントを解説していきます。

 

末期状態の会社でよく見る具体的な症状は4つ

本当の意味で「末期症状」と言えるのは、以下のいずれかに該当している企業だと言えます。

  • 役員報酬を何年も手にしていない。
  • 売上の目途が全く立たない。
  • 経営者が重度の鬱になっている。
  • 社員が会社を食い物にしている。

上記のとおりです。

役員報酬を何年も手にしていない

「ウチは末期です」と口にする方から決算書を拝見させて頂く際、筆者は必ず「役員報酬はきちんと手に乗ってますか?」という質問をします。

この時、「報酬を受け取らないと生活ができないので、きちんと貰ってます」という返答が返ってきたら一安心なのですが、末期になると役員報酬が手に乗らないケースが散見されます。

よくあるケースが以下の通りです。

  1. 決算書上、役員報酬は計上されているが「現金は受け取っていない」
  2. 帳簿上は役員報酬を受け取っているが、同時に役員借入金に計上されている→毎月役員報酬を会社へ貸し付けるという処理

つまり、決算書上で帳尻合わせだけして、役員報酬が実質的にゼロの状態です。この状態になると、貯金を切り崩して生活する事を余儀なくされるので、そうとう厳しくなります。

これが、直近1年以内の出来事なら、「末期」とは思いませんが、この状態が何年も続いていると、「これは末期かもしれない」と感じてしまいます。

売上の目途が全く立たない

「売上が減少傾向にある」という程度のものであれば、売上に合わせて事業規模を縮小していけば資金繰りは回りますから、すぐにどうこうという事は考えにくいです。

しかし、以下のような状態に一つでも該当するなら「末期症状」なのかなと思います。

  • 例年、この時期になるとあるはずの受注がぱったりと無くなった。
  • 商品・サービスが全く売れなくなった。(売上ゼロのレベル)

経営者が重度の鬱になっている

毎日資金繰りの事ばかり考えて、経営者が鬱状態になるケースはよくあります。

鬱も症状が軽ければ、事業継続に支障をきたすような事は殆どありませんが、重度の鬱になってしまい、コミュニケーションを取るのが難しくなるほど症状が重くなってしまうと、「末期状態」に該当すると思います。

重度の鬱になる前に、専門家のカウンセリング受けた方が良いです。

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社員が会社を食い物にしている

信頼している役員や社員が会社を食い物にしているというケースもよく聞きます。

経営者が日々、役員や社員の動向に目を光らせていればこのような問題も起こらないですが、病気などで体調が悪くなったり、重度の鬱状態に陥ってしまい、出社するのが難しくなると、役員や社員が会社の金を好き勝手使うというのはよくある話です。

よくあるケース

  • 社用車が増えた、若しくはドイツ車になっていた。
  • 旅費交通費、接待費が増大した。
  • 役員が社長の了承なしに借入やリース契約を締結(連帯保証人の欄は社長の個人名を記入)

経営者が出社できないことをいいことに、会社の金を好き勝手使い、挙句の果てには経営者が関知していないのに負債が増えているなんてケースもよくある話です。

出社して陣頭指揮を執ることができるレベルまで体調が回復したり、重度の鬱状態から抜け出せれば良いですが、体調が回復せず、また、鬱状態から抜け出せず、好き勝手にやられてしまい、どうする事もできないというお話を聞いてしまうと「こりゃ末期だな」と感じてしまいます。

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まとめ

以上、会社の末期症状とはどのような状態なのか?という事について解説しました。

お気づきだと思いますが、負債が多いというぐらいの事で末期という事にはなりません。

  • 債務超過
  • 借入過多
  • 銀行からの資金調達が難しい

このような状態は確かに資金繰り面で言えばマイナスだと思いますが、この手の問題は返済方法を調整すれば良いだけの事なので、末期症状とまでは言えません。

従いまして、「債務超過・借入過多・銀行からの資金調達が難しい=(イコール)末期」という考えを持つ必要は無いと言えます。

最後に、以下のようなケースであれば破産を勧めたことがあります。詳しい解説は以下の記事を参考にして下さい。

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