銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違い【どちらを選ぶべき?】

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違い【どちらを選ぶべき?】

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違いは何ですか?

利用するならどっちがいいか教えてください。

本記事では、こういった疑問・要望にお答えします。

本記事の内容
  • 銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの概要
  • 銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違い6つ
  • 銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンはどちらを選ぶべき?

なお、本記事の筆者は、2009年から現在まで中小企業の資金繰り改善コンサルタントとして活動しており、年商数百万の個人事業主から年商10億円以上の企業まで、幅広く対応してきました。

こういった経験をもとに、本記事では、銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違いをまとめました。

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローン、どちらの方法で資金調達すべきかお悩みの方の参考になれば幸いです。

目次

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの概要

最初に、銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの特徴や仕組みの違いから解説していきます。

銀行ビジネスローン

銀行ビジネスローンとは、銀行が開発した中小企業、個人事業主向けのローン商品のことを言います。

銀行融資と違い、担当者が稟議書をまとめたり、本部や支店長が決裁するという手続きを必要とせず、決算書のデータを基にスコアリングシステムで自動的に融資の可否を判断するため、審査が早く、銀行融資と比べて審査は通りやすくなっています。

無担保・第三者保証人なしなので、銀行からすると貸し倒れリスクの高い商品となるため、銀行融資よりも金利は高めに設定されています。

ノンバンクビジネスローン

ノンバンクビジネスローンは、預金業務を扱わない金融機関(信販・クレジットカード会社・消費者金融、ビジネスローン専門会社)が提供する中小企業・個人事業主向けのローン商品です。

銀行ビジネスローンと比べて金利は高めですが、その分、審査条件は緩やかです。限度額は銀行ビジネスローンよりも低く、無担保だと1,000万円が上限となります。

以上が銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの概要となります。続いて、銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違いを解説していきます。

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違い6つ

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違いは下表のとおり6つです。

銀行ビジネスローンノンバンクビジネスローン
金利年2.0%~14.0%前後年6.0%~18.0%
限度額1,000万円~1億円300万円~1,000万円
審査方法スコアリングシステム
人による審査
スコアリングシステム
審査スピード3営業日~2週間程度最短即日~3営業日
審査の厳しさ厳しい柔軟
銀行融資への影響影響は軽微非常に大きい

順を追って解説します。

金利の違い

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンは、最低金利と上限金利に下記違いがあります。

銀行ビジネスローンノンバンクビジネスローン
金利年2.0%~14.0%前後年6.0%~18.0%

銀行ビジネスローンは上限金利が14%以下の商品が多く(10%切る商品もあります)ノンバンクビジネスローンに比べて金利は低めに設定されています(金利が低い分、審査は厳しくなります)。

ノンバンクビジネスローンは上限金利が18%の商品が多く、銀行ビジネスローンよりも金利は高めに設定されています。

ただし、金利が高い分、銀行ビジネスローンに比べて審査条件は緩やかです。

限度額の違い

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンでは、借入限度額の上限に下記違いがあります。

銀行ビジネスローンノンバンクビジネスローン
限度額1,000万円~1億円300万円~1,000万円

銀行ビジネスローンの借入限度額は1,000万円~1億円とかなり幅が広いです。

ちなみに、銀行ビジネスローンはメガバンク・地方銀行やネット銀行が提供していますが、銀行の種類によって限度額は下記のように異なります。

  • メガバンク・地方銀行→ 3,000万円~1億円
  • ネット銀行 → 1,000万円~3,000万円

一方、ノンバンクビジネスローンの借入限度額は300万円~1,000万円なので、銀行ビジネスローンと比べて低めに設定されています。

審査方法の違い

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンはどちらもスコアリングシステムによる審査を採用していますが、若干異なります。

銀行ビジネスローンノンバンクビジネスローン
審査方法スコアリングシステム
人による審査
スコアリングシステム

銀行ビジネスローンはスコアリングシステムで審査を行いますが、最終的には銀行融資のように人が審査を行います。

ノンバンクビジネスローンはスコアリングシステムを重視しているため、スコアリングシステムで融資の可否を判断します。

信販・クレジットカード会社・消費者金融系はスコアリングシステム重視です。

ちなみに、ビジネスローン専門会社の場合、スコアリングシステムを導入していないケースが多いため、基本的には人が審査を行います(面接や書類審査で融資の可否を判断します)。

審査スピードの違い

銀行ビジネスローンノンバンクビジネスローン
審査スピード3営業日~2週間程度最短即日~3営業日

審査方法の違い」という項目でも解説しているとおり、銀行ビジネスローンはスコアリングシステムと併せて人が審査を行うため、ノンバンクビジネスローンと比べて審査に時間がかかります。

一方、ノンバンクビジネスローンは、スコアリングシステムで融資の可否を判断するため、最短即日融資も可能となっています。

審査の厳しさの違い

銀行ビジネスローンノンバンクビジネスローン
審査の厳しさ厳しい柔軟

銀行ビジネスローンは銀行融資の補完的な位置付けなので、審査は厳しめです。業歴が短く、債務超過だと審査に通りません(確定した決算書3期分を求められるケースが多い)。

ノンバンクビジネスローンは銀行ビジネスローンと比べて柔軟で、創業期でも利用できたり、赤字でも審査に通ることがあります。

詳しくは「ビジネスローンの審査は甘い?【審査に通りやすい金融機関あり】」をどうぞ。

銀行融資への影響の違い

銀行ビジネスローンはノンバンクビジネスローンでは、銀行融資への影響が異なります。

銀行ビジネスローンノンバンクビジネスローン
銀行融資への影響影響は軽微非常に大きい

銀行ビジネスローンは金利が低めに設定されていることもあり、また、融資を実行している銀行が銀行ビジネスローンを勧めてくるので銀行融資への影響は少ないです。

影響が少ないとはいえ、金利が高かったり、融資を受けてから半年~1年ぐらいしか返済していないと銀行融資に影響します。

詳しくは別記事の「銀行に融資を依頼したらビジネスローンを勧められた!利用したら今後の融資は難しい?」をどうぞ。

一方、ノンバンクビジネスローンの場合、高金利ということもあり、銀行や公的機関(日本政策金融公庫、信用保証協会、商工中金)に利用の事実が発覚すると、完済するまで新規融資は絶望的となります。

詳しくは別記事の「ノンバンクの借入があると銀行が融資しない理由と借入を見抜くポイントを解説」をどうぞ。

以上が銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違いとなります。

銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンはどちらを選ぶべき?

最後に、銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンのどちらを利用すべきかお悩みの方向けに、ケース別におすすめをまとめておきます。

銀行ビジネスローンがおすすめなケース

下記のようなケースであれば、銀行ビジネスローンがおすすめです。

  • 審査に時間がかかってもいいから、できる限り低金利で融資を受けたい
  • 1,000万円を越える金額の融資を受けたい
  • 財務内容に問題が無い(黒字決算で債務超過ではない)場合
  • 決算書の「借入金及び支払利子の内訳書」にノンバンクから借りた形跡が残ると困る方
  • 銀行にビジネスローンを勧められた方

ノンバンクビジネスローンがおすすめなケース

下記のようなケースであれば、ノンバンクビジネスローンがおすすめです。

  • 資金調達を急いでいて、すぐに融資を受けたい
  • 多少金利が高くとも、審査が通りやすい方が良いと考えている
  • 申し込みに手間をかけたくない
  • 短期の資金繰りのため一時的に融資が必要
  • あまり多くの金額を必要としていない
  • 銀行融資が難しい

まとめ

以上、銀行ビジネスローンとノンバンクビジネスローンの違いを解説しました。

おわり。

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